高校教員の徒然日記

PMA~Positive Mental Attitude~

2018年度第2回全統記述模試_国語_第1問_解説

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

今回は、2018年度第2回全統記述模試の国語、第1問の解説です。

このブログにある「文章の読み方」や「マーク式問題の解き方」(記述模試でも記号問題はありますので)をどのように運用するのかに重点を置いています。

そのため、「文章の読み方」「マーク式問題の解き方」をお読みいただいていることを前提に説明をしていきます。まだご覧になっていない方は以下のリンクからご覧ください。

文章の読み方_まとめ - 高校教員の徒然日記

マーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記

 

この読み方、解き方を徹底することで記述模試で点数を取ることができます

ぜひ身につけてみてください。

 

問題については、著作権の関係上ここに載せることはできません。

ご自分で用意してください。

なお、全統記述模試の問題は過去問も含めて販売されていません。実際に受験した方のみ持っていると思います。もしかすると学校の先生が持っているかもしれません。相談してみてください。

 

形式段落での説明がメインになりますので、お持ちの問題冊子に形式段落番号を記入してください。1~12までになります(はじめの「マダム飲み会」のエピソードが1で、1行あいた後の「他者の行動から」が2です)。

 

では、始めます。

 


問1 漢字

 

画数が多い漢字もありますがどれも正答してもらいたい漢字です。2問以上書けなかった場合には漢字学習をした方がいいかもしれません。

漢字検定2級レベルまでは完璧にしたい所ですが、時期が時期ですのでせめて準2級レベルまでは何とかしましょう

 

ちなみに「頻繁」は準2級、「規範」は4級、「曖昧」は2級の漢字です。

「次第」「景観」は小学生レベルの漢字ですが、これらの言葉を知っているかどうかです。

 


問2 空欄補充

 

空欄補充は「何となく当てはめる」のではありません。文脈を読み取った上で、入れるべきものを選択します。その際、やはり「文章の読み方」を意識して考える必要があります。では、実際に見てみましょう。

 

空欄X

 

ポイントは3つです。

 

①形式段落の中程の部分にある。
 →この段落では何の説明がされているのかを形式段落のはじめを見て確認する。また、この内容が形式段落のおわりでまとめられるはずである。
②空欄を含む一文の主語を見る。
 →何の話をしているのか確認する。
③「対比」を意識する。 


空欄Xを含む段落の内容は、形式段落4のはじめ、空欄を含む一文の主語を確認すると分かるように「行動」のことだと分かります。

 

ということは、Xを含む一文も「行動」の説明だと分かります。

 

また、Xを含む一文から「単独で存在するのではなく」とXが対比であることも分かります。   

 

形式段落のはじめの「行動は、周りにいる人、場の雰囲気、状況で変わる」、おわりの「行為者の心だけにあるのではなく状況にもある」などから

Xに入るのが「(行動は)周囲の状況によって存在する」的なものだと分かります(これは「単独」と対比になっていますね)。

 

「行動」の説明であり、このような内容になっている選択肢はエしかありません。

 


空欄Y

 

ポイントは3つです。

 

①形式段落の中程の部分にある。
 →この部分のまとめがおわりに書かれているはずである。
②空欄直後に「指示語」がある。
③「対比」を意識する。 

 

空欄Yを含む一文からYの内容は「思い出すべきもの」であることが分かります。

 

では、思い出した方がいいことは何でしょうか。

 

Yは形式段落の中程にあるので、このことについてのまとめがこの後述べられるはずです

 

すると、直後に「こう述べるのは」と指示語があります(「こう」の指す内容は「Yを思い出すことに価値がある」ですね)。

 

読み進めると「それ(Yの内容)が自分への洞察を深める」とありますからYには「自分への洞察を深める」ような内容が入ることが分かります

 

これも大きなヒントですが、この設問で重要なのは次です

 

さらに読み進めると「ましてや他者の心は正しく分からない」とあります。

 

「まして」という副詞は「AでさえBなのだから、ましてCはなおさらBだ」という使い方をします(漢文句法では「抑揚」で重要です)。

たとえば「大人でさえ手が届かないのだから、まして子どもはなおさら(手が届かないの)だ」のように使います。「大人」と「子ども」が対比の形ですね。

 

このことを踏まえると、先程確認した部分はこうなります。

「○○でさえ正しく分からないのだから、まして他者の心は正しく分からない」

 

「○○」は「他者の心」の対比であること、直前の「それ(Yの内容)が自分への洞察を深める」という内容から、○○には「自分の心」が入りそうですね

ということで、思い出す価値のあることは「自分の心が正しく分からない」的な内容が入りそうです(自分の心が分からないから自分への洞察が深まるし、他者の心が分からないことも当たり前と思えるのです)。

 

この内容になっている選択肢はウしかありません。

 

ここでは「まして」という言葉が「対比」を表すのだということを覚えておきましょう。


このように空欄補充問題は「文章の読み方」の何かしらを問うものです

とくに「対比」が問われることが多いので、文章を読むときには常に「対比」を意識したいところです。そして、そのために「まして」などのような「対比」を表す言葉を自分の中にストックしていきましょう。

 


問3 内容説明

 

ポイントは4つです。

 

①「どういうことか」という内容説明問題である。
②形式段落のはじめにある。
 →この形式段落で説明されていくはずである。
③傍線部を含む一文に指示語がある。
④設問の作られ方を意識する。 


設問は「(それにもかかわらず)行動の背後にある心を過剰に読んでしまう」とはどういうことか、です。

 

記述問題の解答を作る際、はじめにやるべきことは「一言で答える」か「答えのフレームを作る」です

 

「どういうことか」という内容説明問題では基本的に「答えのフレームを作る」ことから始めます。

そして、そこに字数に合わせて必要な内容を足していきます。

足す内容は「内容説明」「理由」「対比」「条件」です。この辺りのことはいずれブログで詳しく書こうと思いますが、例を挙げて簡単に説明します。

 

「傍線部『変化』を説明せよ」という問題の場合を考えます。

 

①フレームを作る「○から○へと変わったということ」
②○と○を一言で答える「AからBへと変わったということ」
③内容説明を足す「~というAから~というBへと変わったということ」
④理由を足す「…ので、~というAから~というBへと変わったということ」
⑤対比(今回はすでにAとBの対比になっています)
⑥条件「近代社会(あくまで例です)において…ので、~というAから~というBへと変わったということ」 

 

この流れで考えて、あとは字数を合わせます。

その際、③~⑥については文章内容や傍線部の内容から優先順位をつけます。


では、今回の設問に戻ります。

 

まず答えのフレームを作りたいのですが「(それにもかかわらず)行動の背後にある心を過剰に読んでしまう」では今イチ答えが作りにくそうです。

 

そこで、傍線部が形式段落のはじめにあることに注目します(この後、傍線部の説明、つまりイコールが述べられるはずです)。

 

すると、直後に「状況が行動の原因である程度を軽視する一方、行為者の『心』に原因を求めてしまう」とあります。「行動の背後にある心を過剰に読んでしまう」と「行為者の『心』に原因を求めてしまう」という部分が同じ内容のようです。

 

これをフレームにします。

「行為者の『心』に原因を求めてしまうということ」

 

これに内容説明を足します。当然「心」が何を意味するのかを説明すればいいですね。では、「心」の説明は本文のどこを見ればいいでしょうか。

 

ここでポイント④「設問の作られ方を意識する」です。

今確認した直後に傍線部2があります。「設問の作られ方」を意識していれば、この後の内容ではなく、ここまでの内容を問われていると気付けます(何を言っているかよく分からない方はマーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記をご覧ください)。

 

「心」の話は形式段落2ですね。主語が「心」になっている文があるので分かりやすいと思います。これを先程のフレームに足します。

「行為者の意図や好み、感情、態度、性格に原因を求めてしまうということ」

 

次に何を足すかを考えます。

傍線部直前に「それにもかかわらず」とあること、傍線部直後が「状況が行動の原因である程度を軽視する一方」とあることから、「対比」を足すことがよさそうです。

 

指示語の指す内容は直前です。

「それ」の指す内容は形式段落5の内容であり形式段落5のはじめの「そのことを私たちは重々承知している」です。

また「そのこと」という指示語です。形式段落4の内容です。空欄Xで見た通り、簡単に書くと「行動が状況に影響を受けること」です。これは傍線部直後の「状況が行動の原因である程度を軽視する一方」とも一致しますね。これを足します。

 

「行動は状況に影響を受けることがあるのに、行為者の意図や好み、感情、態度、性格に原因を求めてしまうということ」

 

まだ字数が足りませんが、前半部分は先程「簡単に」まとめました。さらに説明が可能ですので形式段落3、4あたりの内容を足せば、答えとなります。

 


記述問題は「解答の作り方の手順」に従い「文章の読み方」で読んだ内容をまとめれば正答を導くことができます。記述もマークもやることは同じです。

 


問4 内容説明(具体例選択)

 

ポイントは2つです。

 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)と考え方は同じである。
 →傍線部の具体例が問われている。具体例=主張なので、傍線部がどういうことかを押さえてその内容にあった具体例を選ぶ。
②確認した内容に合っている具体例を選ぶ。 


この手の問題は内容説明問題と考えるのが基本です(マーク模試では生徒たちの話し合いの場面が選択肢になったりしますね)。

 

傍線部「いくつかの心的メカニズム」が何かを確認します。

 

傍線部は形式段落のはじめの方にあるので、この後説明されるはずです

 

読み進めると「一つには…」「また…」「さらには…」と3つのことが書かれていることが分かります。

設問が「適切なものを3つ選びなさい」ですから、これら3つの内容に合った具体例をそれぞれ選ぶのではないかと予想できますね。

 

考え方は以上です。詳しい内容は模試の解説をご覧ください。

 

なお、この設問を完答するのは難しかったかもしれません。読み取った内容と選択肢を合わせる作業が難しいです。1問くらい誤答しても仕方ないレベルだと感じます。

 


問5 理由説明

 

ポイントは3つです。

 

①「なぜか」という理由説明問題である。
②形式段落のはじめの部分にある。
 →この段落で説明がされていくはずである。
③設問で問われていることをしっかりと確認する。
 →「例に即して」という条件がついている。 

 

傍線部は形式段落のはじめにあります。この後に説明がされていくはずです

まとめであるおわりは「承諾したというわけだ」となっています。

「わけだ」という表現から理由を述べていたことが分かりますね。

この形式段落をまとめればオッケーです

 

ただし、今回の設問には「安全運転の例に即して」という条件がついていることを見逃してはいけません

 

通常の記述問題では「具体例」を解答に含めることはほとんどありません(つまり、抽象的な内容、筆者の主張を書くことになります)。

しかし、今回のように「○○の例に即して」という場合には、抽象的な内容に具体的な内容を足していくという考え方で答えを作ります

 

今回であれば、傍線部の理由を抽象的にまとめると(この形式段落の内容で)こんな感じになります(これがフレームになります)。

人間は小さな依頼を承諾すると、自分がそのような人間であると思い込んでしまい、大きな依頼も承諾するようになるから。

 

これの「小さな依頼」、「そのような人間」「大きな依頼」に「安全運転の例に即して」その内容を足します。

人間はステッカーを貼るという小さな依頼を承諾すると、自分が安全運転重視派であると思い込んでしまい、看板を立てるというような大きな依頼も承諾するようになるから。

 

字数がまだ足りないので何を足すか考えます。

問3で確認したポイント④「理由を足す」です。この形式段落の中程に「私たちは態度と行動は一貫すべきだと信じる傾向があるので」とあるので、これを足してあげて答えとします。

 

河合塾の模範解答とは若干異なりますが、これで十分合格点はもらえるはずです。

 


問6

 

内容合致問題は1つ1つ確認していくしかありませんので対策できません。

ただ、あくまで消去法でいくようにしましょう。微妙なのは残して、絶対に違うと分かったものから消去していきます。そして、残ったものを答えとするのです。

自分でそれぞれの選択肢の何が間違っているのかを考えてから、解答でどの部分が間違っているのかを確認しましょう。

 

 


いかがでしたか。

 

センター試験も記述試験も、やるべきことは変わりません。記述問題は「書く力」が要求されますが、書く内容を考える段階ではマーク式と同じなのです。

ぜひ「文章の読み方」を意識して文章を読んでみましょう。現代文の問題を解いてみましょう。

 

国語の学力は上がりますセンター試験でも個別入試でも武器にできるのです。

 


今後も他の問題を使ってブログを書こうと思います。自分で解いてみてブログで確認するという流れで勉強してみてください。

 

要望や質問は「お問い合わせフォーム」から受け付けていますのでご活用ください。

検討を祈っています。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

河合塾2018マーク式総合問題集(黒本)_国語_第5回_第1問(評論)_解説

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

今回は、河合塾2018マーク式総合問題集(黒本)「国語」第5回第1問の解説です。

 

このブログにある「文章の読み方」や「マーク式問題の解き方」をどのように運用するのかに重点を置いています。

そのため、「文章の読み方」「マーク式問題の解き方」をお読みいただいていることを前提に説明をしていきます。まだご覧になっていない方は以下のリンクからご覧ください。

文章の読み方_まとめ - 高校教員の徒然日記

マーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記

 

この読み方、解き方を徹底することでセンター試験で8割は超えます

ぜひ身につけてみてください。

 

問題については、著作権の関係上ここに載せることはできません。

ご自分で用意してください。

黒本は超有名なセンター対策問題集ですので書店やネットですぐに購入できると思います。

 

形式段落での説明がメインになりますので、お持ちの問題冊子に形式段落番号を記入してください。1~17までになります。

 

では、始めます。

 


問1 

 

(イ)(ウ)(エ)が比較的難しかったかもしれません。

 

(イ)「獅子奮迅」の四字熟語を知っているかどうかでした。

(ウ)「愉悦」も選択肢の「愉楽」も漢字としては難しいですが、「たのしい」という意味で捉えることができるようになりたいところです。

(エ)「胎動」、選択肢「換骨奪胎」の四字熟語は難しめですが、「胎」を含む言葉として必ず覚えてもらいたい漢字です。ちなみに「換骨奪胎」は漢字検定3級の範囲です。

 

センター形式の漢字問題では同音異義語が問題になるため、限られた漢字が繰り返し出題されます。正答以外の選択肢も漢字学習の対象にしましょう。

 

漢字学習では(イ)の解説でも述べたように「漢字の意味」つまり「訓読み」を中心に覚えるようにすると効果的です

 

また、漢字の学習は漢字検定2級を目安にすれば大学受験は大丈夫です(「獅子奮迅」は準1級の四字熟語ですが)。

 


問2 

 

ポイントは2つです。

 

 

①「説明はどれか」という内容説明問題(イコール問題)である。
②対比構造を意識する。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「旧来のクラシック音楽演奏の在り方」の説明が問われています。

つまり「旧来のクラシック音楽演奏の在り方」とはどういうものだったということが問われているわけです。

 

②傍線部まで読んでくると、この文章が「旧来のクラシック音楽」と「古楽」との対比になっていることは容易に分かると思います。

 

特に形式段落3の「こうした旧来のクラシック音楽の在り方に、強烈な一撃を食らわしてのが…『古学』と呼ばれるムーヴメントであった」に注目すると明白です。

 

今回は「旧来のクラシック音楽の在り方」について問われているわけですから、今確認した形式段落3「こうした旧来のクラシック音楽の在り方」に着目すると、その指示内容が説明部分だと分かります。

指示語の指す内容は直前ですから形式段落2を確認することで「旧来のクラシック音楽の在り方」が分かるはずです。

 

まとめると

「時代に応じて形態を変えてきた」「ルーティンワークとマンネリズムに陥っていた」「真の音楽的な美はなおざりになった」「慣習化され感覚的な演奏ばかり繰り返された」となります。

 

以上を踏まえて選択肢を見ます。

選択肢は後半(文末)から見ます。

 

 

①「作品が作られた当時の演奏を繰り返すだけ」→形態を変えてきたのでした
②「そう演奏すべきかを精査した上で演奏する」→確認した内容と違います
③「作品のオリジナルなありようを無視した感覚的な演奏が中心」→オリジナルを無視というのは言い過ぎな気がしますが保留にします
④「型にはまった演奏が繰り返される」→確認した内容と同じです
⑤「感覚的な刺激を追求するような演奏ばかりが繰り返される」→確認した内容と同じです 

 

③④⑤が残りましたので前半を見ます。

 

 

③「演奏家たちが真の音楽的な美を追究する」→確認した内容と違います
④確認した内容と同じです
⑤「聴衆のニーズをかえりみず」→確認した内容と違います 


今回は傍線部の直前直後に答えの根拠がありませんでした。

しかし、対比の構造を意識することで容易に答えの根拠が分かったはずです。

ほとんどの評論文は「対比」で書かれています。何と何とが対比になっているかという意識で読むようにしましょう。

 

この手の問題は次のような形になっていることがほとんどですので確認しておきます(形式段落は適当につけています)。

 

 

形式段落1~3…Aの説明
形式段落4~7…Bの説明
形式段落8…まとめの部分(AとBの話題) 

 

この形の形式段落8のAに傍線部が引かれる。答えの根拠は当然形式段落1~3。

 


問3

 

ポイントは2つです。

 

 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)である。
②形式段落のはじめの部分にある。
 →この段落で説明がされていくはずである。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「私はまるで熱にうなされているかのようだった」の説明が問われています。

「まるで~のようだ」という表現から傍線部は比喩です。私のどのような様子を喩えているのかが問われています。

この時点で「熱中」という言葉が出てくるといいですね

 

②傍線部は形式段落のはじめにあります。

形式段落のつくりは「この話するよ→説明→まとめ」ですから、このあと説明されるはずだという意識で読みます。

 

すると直後に「古楽について知りたい」ということが書かれています。

古楽に熱中していた」ことを「熱にうなされているよう」と表現したのでしょう

 

選択肢を見ます。

選択肢は後半(文末)から見ます。

 

 

①「古楽の秘密を知るには自分の職業的立場を利用するしかないと思い込む」→あくまで「古楽を知りたい」と熱中したのであって「立場を利用するしかないと思い込」んだわけではありません
②「古楽に夢中になった」→確認した内容と同じです
③「古楽しか聴けなくなった」→「知りたい」と熱中しただけで、それしか聴いていないとは述べられていません
④「自分も古楽演奏家としていきていけるのではないか」→確認した内容と違います
⑤「新聞記者の立場を利用してでも古楽奏者に会いたい」→「古楽を知りたい」であって「古楽奏者に会いたい」ではありません 

 


問4

 

ポイントは3つです。

 

 

①心情説明ですが、なぜ筆者が書いたのかという理由説明問題として考える。
②形式段落のはじめの部分にある。
 →この段落で説明がされていくはずである。
③形式段落の繋がりを意識する。
 →形式段落のおわりは、次の形式段落に続いていく。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①『古楽再入門』を書いた筆者の心情が問われています。

 

心情説明問題を解く際の考え方は2つです。

 

1つめは、ずばり一言で心情を表すこと。
2つめは、その心情に至る理由を表すこと。 

 

小説でも古文でも漢文でもマークでも記述でも心情説明問題の基本はこれだと覚えておきましょう。

つまり、心情説明問題は「理由→心情」という流れで考えるということになります

 

 

例.傍線部「うつむいて涙を流している」の心情を説明しなさい。
答.全国大会出場がかかっていた試合に負けたので非常に悔しい気持ち。 

 

②傍線部は形式段落のはじめにあります。

形式段落のつくりは「この話するよ→説明→まとめ」ですから、このあと説明されるはずだという意識で読みます。

 

まず傍線部を含む一文を確認すると、傍線部が主語になっていることが分かります。

 

古楽再入門』=自分自身にとっての「古楽への決別宣言」

つまり、古楽に対して決別しようという心情と分かります。

 

ただ「古楽への決別宣言」とはどういうことかがよく分かりませんから、先を読み進めます。

 

「オリジナル楽器を手放さない、古楽が教えてくれた音楽的な視点を忘れない」と説明が続き、「それ(「古楽への決別宣言」)」=「『オリジナル楽器での演奏でなければ、古楽ではない』といった偏狭な古楽観への決別宣言」で形式段落がまとめられています。

 

これが筆者の心情です。

 

ここで選択肢の文末を見てみても、この内容になっているものはありません。

「決別」することが何を意味するのかを読み取る必要がありそうです。

 

形式段落のおわりは次の形式段落に繋がっていくので、形式段落13を読みます。

 

形式段落13のおわり(まとめ)に古楽には問題点があると述べられており、続く形式段落14にはその具体例が述べられています。

 

そして続く形式段落15のはじめに「このような状況が歯がゆかった」と筆者の心情が述べられています。

 

形式段落のつくりが「この話するよ→説明→まとめ」なので、この段落で筆者の心情が述べられていくことが分かります

 

この段落の内容をまとめます。

古楽の歴史、思想を明確にし、これからを考えたい」「古楽とは何かという人のための本になる」「この本を幹に、実践や鑑賞に役立てて欲しい」

 

②③の内容をまとめます。

「オリジナル楽器での演奏でなければ、古楽ではない」といった偏狭な古楽観に決別し、古楽の本質を捉えた本を書き、古楽の実践や鑑賞に役立ててほしいとなります

 

選択肢を見ます。

選択肢は後半(文末)から見ます。

 

 

①「これからの音楽について考えていく手がかりとなれば嬉しい」→嬉しいかどうかは微妙ですが絶対ダメとは言えないので保留です
②「音楽的な美を実現する感覚的な演奏のためには古楽の呈示した問題に向き合うことが必要だ」→確認した内容と違います
③「古楽をより深く知り楽しむための一助となってほしい」→確認した内容(古楽の実践や鑑賞に役立ててほしい)と同じです
④「これからの音楽のあるべき姿を考えるきっかけとしてほしい」→「あるべき姿を考え」てほしいと「古楽の実践や鑑賞に役立ててほしい」は違います
⑤「古楽が当たり前のものとして社会に定着できない現状をもたらしていることを指摘」→確認した内容と違います 

 

①と③が残ったので前半を確認します。

 

 

①「今なお忠実に繰り返しているアンサンブルは高く評価できる」→確認した内容と違います
③確認した内容と同じです 

 


問5

 

ポイントは2つです。

 

 

①「どういうものか」という内容説明問題(イコール問題)である。
②問われている内容は本文のテーマである。 

 

①筆者のとっての「古楽」がどういうものかが問われています。

つまり、この文章で述べられている古楽の内容説明問題と言えます。

 

②読んで分かるように「古楽」はこの文章のテーマです。

つまり、この設問は文章全体の内容を問う設問だと言えます。その際の基本的な考え方は次の通りです

 

 

各設問の内容をまとめると、本文全体のテーマになっている。 

 

一般的な問題構成は「各傍線部でそれぞれの意味段落の内容を問う」ているものでした(詳しくはマーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記をご覧ください)。

 

だとすると、各設問をまとめると本文全体の内容になっていることになります。

そして、本文全体の内容が分かれば筆者の主張(本文のテーマ)が分かるのは当たり前です。

★なお、記述模試・国公立個別試験の最後の設問やまとめの設問も同様に考えると答えを上手にまとめることができますよ。

 

今回もそれぞれの設問で「古楽」がどのようなものかを確認すればいいということになります。

 

では確認してみましょう。

 

傍線部A…これは「古楽」と対比された「旧来のクラシック音楽」が問われていました。ですから、それを確認する過程で「古楽」の方も読み取っているはずだよねということです。形式段落3,4,5から「旧来のクラシック音楽」と対比されている「古楽」を読み取ります。

 

傍線部B…筆者が「古楽」に熱中したことが述べられていました。

 

傍線部C…音楽についての問題点を解決するものとして『古楽再入門』を書いたのでした。また、古楽の実践や鑑賞に役立ちたいという気持ちも読み取れました。

 

以上を踏まえて選択肢を見ます。

選択肢はいつでも後半(文末)から見ますよ。

 

 

①「筆者の音楽愛を深める」→熱中していましたね
②「運動としては下火になった」→筆者のとっての「古楽」が下火になったというのはおかしいですね
③「クラシック音楽が…筆者独自の音楽館を覆した」→傍線部Bのあたりで衝撃を受けましたが、それは筆者独自とは言えませんね(たぶん、他の人も衝撃を受けたと思います)
④「現代の聴衆の嗜好を考慮に入れないものだった」→述べられていません
⑤「筆者の音楽館に大きな影響を与えた」→傍線部Bの辺りで衝撃を受けていました 

 

①と⑤が残ったので、前半を見ます。

 

 

①傍線部Aに関する内容の部分です
⑤「モダン楽器の世界とは無関係」が違います。形式段落16のはじめに「影響を及ぼしている」とあります。 

 

⑤が違うというのが確認した内容だけでは判断できませんが、形式段落のはじめとおわりに注目して読み進めていれば容易に違うと判断できると思います。

 


問6

 

構成・展開を問われた際のポイントは2つです。

 

 

①選択肢の最後と本文の最後が同じ内容になっているか。

②本文を読むときに、大きな流れを意識しているか。 

 

ポイントの②はある程度の国語力がないと難しいかもしれませんが、本文を読みながら(傍線部を頼りにして意味段落を意識して)「問題提起」「内容説明」「理由説明」「筆者の主張」のどの内容かを意識できることを目標にしましょう。


今回の文章の最後を確認すると、古楽は強い影響力を持っており、そのムーヴメントには終わりがないとなっています。

 

後半(文末)がこのようになっている選択肢を選ぶのが基本です。

 

すると選択肢②「古学の探究は終わりのないものである」だけが確認した内容になっていることが分かります。

 

 


いかがでしたか。

文章の構造、形式段落の読み方、マーク式問題の解き方を使えば、簡単に答えを導くことができます。

はじめは慣れないかもしれませんが、繰り返しこの方法で読み解くことで必ず慣れます。そして、一度慣れてしまえば後戻りすることはありません。どんな文章が出てきたとしても8割は得点できるようになっているでしょう。

 

今後も黒本の問題を扱っていきます。自分で解いてみてブログで確認するという流れで勉強してみてください。

 

要望や質問は「お問い合わせフォーム」から受け付けていますのでご活用ください。

 

検討を祈っています。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

河合塾2019マーク式総合問題集(黒本)_国語_第4回_第1問(評論)_解説

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

今回は、河合塾2019マーク式総合問題集(黒本)「国語」第4回第1問の解説です。

 

このブログにある「文章の読み方」や「マーク式問題の解き方」をどのように運用するのかに重点を置いています。

そのため、「文章の読み方」「マーク式問題の解き方」をお読みいただいていることを前提に説明をしていきます。まだご覧になっていない方は以下のリンクからご覧ください。

文章の読み方_まとめ - 高校教員の徒然日記

マーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記

 

この読み方、解き方を徹底することでセンター試験で8割は超えます

ぜひ身につけてみてください。

 

問題については、著作権の関係上ここに載せることはできません。

ご自分で用意してください。

黒本は超有名なセンター対策問題集ですので書店やネットですぐに購入できると思います。

 

形式段落での説明がメインになりますので、お持ちの問題冊子に形式段落番号を記入してください。1~10までになります。

 

では、始めます。

 


問1 

 

どれも基本的な漢字であり基本的な言葉です。2個以上間違っているとしたら漢字学習をすることをオススメします。

 

センター形式の漢字問題では同音異義語が問題になるため、限られた漢字が繰り返し出題されます。正答以外の選択肢も漢字学習の対象にしましょう。

 

漢字の学習は漢字検定2級を目安にすれば大学受験は大丈夫です。

 


問2

 

ポイントは3つです。

 

 

①傍線部の背景が問われている問題である。
 →「なぜ傍線部か」という理由説明問題と考える。
②形式段落のはじめの部分にある。
 →この段落で説明がされていくはずである。
③形式段落の繋がりを意識する。
 →形式段落のおわりは、次の形式段落に続いていく。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「ものづくり」をいうことばをよく耳にするようになった「背景」が問われています。

これは「なぜ『ものづくり』ということばをよく耳にするようになったのか」と言い換えることができるので、理由説明問題と同じであると考えます。

つまり「○○という背景があったから『ものづくり』をいうことばをよく耳にするようになった」というように考えるということです。

 

②傍線部は形式段落のはじめにあります。

形式段落のつくりは「この話するよ→説明→まとめ」ですから、この段落で説明がされるという意識で読み進めます

 

説明である中程には「この国にとって重要な課題かもしれない」とあります。

 

「国にとっての課題となっている背景」があるということです。

 

設問によってはここまでで答えが導くことができる場合がありますが、今回の選択肢(文末)をパッと見てみると「国の課題だ」というような内容はありませんのでダメそうです。より具体的に読み取らなければならないようです。

 

方向としては「国にとっての課題」の内容が分かれば答えが出そうです。

 

第1段落の続きを読むと「ものづくり」の捉え方が「ひとびと」と「国」でそれぞれ違うという内容になっていて「背景」の話にはなっていません。ということは、この段落だけでは答えが出ないということになります。

 

③第1段落のおわりの文は「ものづくり」について述べられています。形式段落のおわりは次の形式段落に繋がっていくので、形式段落2も「ものづくり」の説明になっているはずです。

 

第2段落はじめは「国家の維持繁栄に不可欠」となっています。「国にとっての課題」に繋がりそうな内容です。

 

読み進めると「職人技を再評価し、製造業に活気をもたらすべき」「職人の上質の部品に価値がある」という内容があり、(傍線部Bとかぶりますが)「このような反省が『ものづくり』重視の傾向を生んだ」となっています。

 

「ものづくり」重視の傾向を生んだということは、「このような反省」によって「ものづくり」ということばが言われるようになったと考えられます。

 

まとめます。

 

「ものづくりは国家の維持繁栄に不可欠であり、そのために職人技を再評価し製造業に活気をもたらしたり職人の上質の部品に価値を認めたりするという反省(国にとっての課題)がある背景」

 

以上の内容になっている選択肢を選びます。

選択肢は後半(文末)から見ます。

 

 

①「大量生産から多品種少量生産へと転換」→品種の話などしていません
②「新しい機械と職人わざを融合」→融合するなど述べられていません
③「品質に優れた商品を提供するために職人わざを活用する」→「職人の部品に価値を認める」という内容と合っていますが、その直前の「商品に魅力を感じない」が確認した内容と違います
④「職人わざの意義を評価し直すことで製造業に活気をもたらす」→確認した内容と同じです
⑤「世界に通用する普遍性をもった職人わざを構築」→世界に通用する普遍性など述べられていません 

 


問3

 

ポイントは1つです。

 

 

①指示語の指す内容は直前である。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

指示語の指す内容は直前にあることが基本です。今回も直前の内容です。

 

Bは問2で確認した内容です。入試問題において、設問の答えとなる部分が重なっていることは滅多にありませんが、今回は明らかに重なっています。こういうこともあるのだということは知っておいていいかもしれません。

 

Cは傍線部直前の内容です。問題ないと思います。

 

選択肢を見ます。

このタイプの設問は前半がBの内容、後半がCの内容となっていますので、確実に分かる方から見ても構いません。ただ、基本的には後半から見ることをオススメします。

 

 

①後半の内容は、傍線部C直前の内容と同じです
②「職人わざを見直す考えが徐々に浸透」→傍線部C直前の内容と違います
③「国家的な規模での経済効果が生じないことは明らか」→傍線部C直前の内容と違います
④「職人わざの獲得には長期の訓練が必要だという誤った認識」→傍線部C直前の内容と違います
⑤「職人わざが経済に好影響を与えるといった期待も多くの人にもたれていた」→傍線部C直前の内容と違います 

 


問4

 

ポイントは3つです。

 

 

①「どうしてか」という理由説明問題である。
②形式段落のはじめの部分にある。
 →この段落で説明がされていくはずである。
③形式段落の繋がりを意識する。
 →形式段落のおわりは、次の形式段落に続いていく。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①ポール・ヴァレリに言及した理由が問われています。

評論文において、引用は筆者の主張と同じであることが基本です。

引用=筆者の主張でした(詳しくは「文章の読み方⑤_さらなる武器 - 高校教員の徒然日記」で書いています)。

ですから、言及した理由は筆者の考えと同じだからだろうと答えの方向性が見えます。

 

②傍線部は形式段落のはじめにあります。この段落で説明がされるはずです(と言っても一文ですが)。

 

まとめであるおわり(傍線部が主語でその述語部分ですね)を見ると「『制作学』を提唱したが、それは上述の制作(技術)の哲学に相当する」となっています。

 

上述の制作(技術)とは第7段落後半で述べられた筆者の考えです。

やはり筆者の主張とポール・ヴァレリの言っていることが同じようです。

つまり筆者の「制作(技術)」の考えを補強するためにポール・ヴァレリを引き合いに出したのです

 

次にどのような点が同じなのかを確認します。

 

形式段落のおわりは次の形式段落に繋がります。形式段落7でポール・ヴァレリが出てきたので、次の段落は彼の説明になっています。

 

形式段落8の内容は難しいかもしれませんが、はじめとおわりに注目すると分かりやすいと思います。

 

はじめ…「感覚学の中に特別の領域(美学)を認め考察している」
おわり…「『美学』は『感覚学』の中心にある」

 

そして、このポール・ヴァレリの話から次の形式段落に繋がります。

 

形式段落10のはじめは「おなじように、一般的な『制作学』の中心に、芸術にかかわる『制作学』を想定することができる」です。

 

「○○の中心に○○があるとして考える」という形が同じです。

 

筆者は「『感覚学』の中心に『美学』があるとして考える」ように「一般的な『制作学』の中心に芸術にかかわる『制作学』があるとして考える」と言いたいわけです

 

選択肢を見ます。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「哲学的な思索の対象にはなり得ない」→確認した内容と違います
②「哲学的な思索によって体系化できないものになっている」→確認した内容と違います
③「特殊化された人間的ないとなみと考えられる」→確認した内容と違います
④「芸術的な制作を、考察の中心にしていこう」→確認した内容と同じです
⑤「国家権力の制約によって左右されてしまう」→確認した内容と違います 

 


問5

 

「ものづくり」に対する筆者の考えが問われています。

本文が「ものづくり」について述べられたものですから、筆者の主張を読み取り、それとの内容合致問題だと考えます。

内容合致問題は基本的に一つ一つ本文に戻って確認するしかありませんので対策できません。

 

ただ今回の設問については、「設問の作り」から、本文の注目すべき部分が傍線部で問題になっていない形式段落3~7あたりではないかということが分かります(何を言っているのかよく分からない方は「マーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記」をご覧ください)。

 

それらの段落に注目し「ものづくり」が主語になっているような箇所を押さえ、形式段落7のおわりの「つくること」の根源的なありかたを捉えることが重要だという筆者の主張を読み取ることができるといいでしょう。

 


問6

 

展開の問題も、それぞれの選択肢の内容を本文に戻って確認するしかありません。

ただ、ポイントとしては本文のおわりに注目するということはできます。

どんな展開の説明をしても最後を変えることはできないからです。

 

今回の最後はプラトンアリストテレスたちの思索がポール・ヴァレリに受け継がれ、それと自分が考えたいことが同じなんだというように終わっています。

 

ここに注目して選択肢の文末(後半)を見ると②と③のみが残ります。

①や⑤のように「西欧の学問伝統を発展」させているのではなく、あくまで「受け継いでいる」わけです。

 

②と③に絞ることができたら、③の正答を導くことは容易だと思います。

 

 

 

いかがでしたか。

文章の構造、形式段落の読み方、マーク式問題の解き方を使えば、簡単に答えを導くことができます

はじめは慣れないかもしれませんが、繰り返しこの方法で読み解くことで必ず慣れます。そして、一度慣れてしまえば後戻りすることはありません。どんな文章が出てきたとしても8割は得点できるようになっているでしょう。

 

今後も黒本の問題を扱っていきます。自分で解いてみてブログで確認するという流れで勉強してみてください。

 

要望や質問は「お問い合わせフォーム」から受け付けていますのでご活用ください。

 

検討を祈っています。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

2018年度第2回全統マーク模試_国語_第1問(評論)_解説

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

今回は、2018年度第2回全統マーク模試の国語、第1問の解説です。

このブログにある「文章の読み方」や「マーク式問題の解き方」をどのように運用するのかに重点を置いています。

そのため、「文章の読み方」「マーク式問題の解き方」をお読みいただいていることを前提に説明をしていきます。まだご覧になっていない方は以下のリンクからご覧ください。

文章の読み方_まとめ - 高校教員の徒然日記

マーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記

 

この読み方、解き方を徹底することでセンター試験で8割は超えます

ぜひ身につけてみてください。

 

問題については、著作権の関係上ここに載せることはできません。

ご自分で用意してください。

なお、黒本は前年度の全統模試の過去問となっていますので、今日現在「2018年度第2回全統マーク模試」は書店で購入できません。実際に受験した方のみ持っていると思います。

 

形式段落での説明がメインになります。今回はすでに1~12まで振られています。

 

では、始めます。

 


問1 

 

(ウ)「捨象」、選択肢の「喜捨」が難しかったかもしれません。

特に「捨象」は「具体」「抽象」とともに知っておくべき言葉です

具体的なものから共通部分を抜き出し捉えることが抽象であり、具体的なものから共通部分以外を捨てることを捨象と言います。

 

たとえば「黒猫」「三毛猫」「シャム猫」(具体)から共通部分を抜き出す(抽象化)と「猫」(抽象)となります。

「黒猫」「三毛猫」「シャム猫」(具体)から共通部分以外「黒」「三毛」「シャム」を捨てる(捨象)と「猫」となります。

どちらも結果は同じですが、どこに焦点を当てているのかの違いです。

 

その他の漢字を間違っているなら漢字学習をすることをオススメします。

 

目安は漢字検定2級です。せめて準2級レベルまでは何とかしましょう。

今からならば、漢字検定問題集の読み、書き、類義語・対義語くらいだけに絞って学習する方がいいかもしれません(現代文の学習にあまり時間を使えないでしょうから)。

 


問2 

 

ポイントは2つです。

 

 

①内容説明問題(イコール問題)である。
 →筆者がどのように考えようとしているのかという「筆者の考え」の内容説明と考える。
②形式段落の繋がりを意識する。
 →形式段落のおわりは、次の形式段落に続いていく。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①筆者が「解決策」を考えるために「まず」どのように考えようとしているかが問われています。

 

ここでのポイントは「まず」です。この後、解決策を示すために筆者は考えを展開すると思われますが「まず」言いかえれば「はじめに」何から考えているのかを読み取るということです。

 

このように設問で問われていることを「正確に」捉えることは非常に重要なことです

 

②傍線部は形式段落のおわりにあります。

 

形式段落のつくりは「この話するよ→説明→まとめ」です

 

ですから、この段落は「プラトンの主張→にわかに賛同しない→解決策を考える」という流れです。

 

「解決策」がこの段落で述べられていないことは明らかです。ということは次の段落で説明がされるはずだと考えます。

 

なぜなら、形式段落のおわりは次の形式段落に繋がっていくからです

 

そう考えて形式段落3を見ると「まず、つぎのように考えるとしよう」とありますから、形式段落3が「まず考えること」を述べている段落だと分かります。

 

説明である中程は「『知』は単純な二分法で区別できるが、一つのプロセス、一連の動きと考えると未知と既知との間に明確な境界はない」です。筆者の主張は「逆接」の後ですね

 

まとめであるおわりは「両者(未知と既知)は循環構造の中にある」です。

 

つまり「知を考えるとき、一つのプロセス、動きと考え、未知と既知との循環構造で考えよう」です。

 

選択肢を見ます。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「未知の対象を既知の領域に取り込むという探究の存在意義は疑いのないことだ」→確認した内容と違います。
②「未知の事柄といえども予備知識があればそれを手がかりに探究を開始すべき」→確認した内容と違います
③「未知の事柄と…既存の知識の間に生ずる動的な過程として対象を探究していく」→確認した内容と同じです
④「既知の領域が拡大されていく」→確認した内容と違います
⑤「探求の成果は揺るぎないものだ」→確認した内容と違います 

 


問3

 

ポイントは3つです。

 

 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)である。
②傍線部を含む一文中に指示語がある。
 →直前の内容を確認する。
③形式段落のおわりの部分にある。
 →この段落で説明がされてきたはずである。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「未知と既知の循環」の説明が問われています。

「未知」と「既知」が「循環する」とはどういうことかということです。

本文内容関係なく、この言葉通りに言い換えてみるとこうなります。

「まだ知らないこと」と「すでに知っていること」が「ぐるぐる回っている」。

こんな感じになるだろうなという意識で、本文を読みます。

 

②傍線部を含む一文を確認すると「ここに傍線部Bの関係がある」です。

「ここ」の指示内容を確認することで「Bの関係」が見えそうです。

指示語の指す内容は直前にあります

 

直前を確認すると「他方」以下の一文は「既知が未知への道筋を教えてくれる」です。

「他方」とあるので、もう一方を確認します。これも直前の内容です。

「未知であることが探究を促す」です。

 

まとめるとこうなります。

「未知が未知のものへの探究を促し既知となり、その既知が未知のものを既知とするための道筋を示す。それで得た既知がまた探究しようとする未知への道筋を示す…」です。

 

ぐるぐる回ってずっと続きますね。

 

これが書かれている選択肢を選びます。

 

傍線部は形式段落のおわりにあるので、この形式段落で説明がされてきたはずです

今回は②の指示語の確認ですでにこの作業は終わっています。②、③のどちらの考えからも同じ答えに行き着くことが分かりますね。

 

選択肢を見ます。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「新たに得られた知識をも蓄積しながら、さらにまた未知の対象を捉えていこう」→確認した内容と同じです
②「再び既知の領域の中に未知の要素を明確に捉え直そう」→確認した内容と違います
③「既知の領域を超える要素に関しては未知の領域へと回収されてしまう」→確認した内容と違います
④「概念の枠組み自体を解体するしかない」→確認した内容と違います
⑤「抽象化された一般的概念の枠組みにおいては既知の対象として扱える」→確認した内容と違います 

 


問4

 

ポイントは3つです。

 

 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)と考え方は同じである。
 →傍線部の具体例が問われている。具体例=主張なので、傍線部がどういうことかを押さえてその内容に合った具体例を選ぶ。
②形式段落の中程にある。
 →何の説明をしているのかを形式段落のはじめを見て確認する。
③形式段落の繋がりを意識する。
 →形式段落のはじめは、前の形式段落のおわりから続いてきている。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①具体例を選ぶためには傍線部の内容を押さえる必要があります。

まずは傍線部の言い換え問題として考えるのです。

そして、その上でその説明に合った具体例を選ぶという手順で解きます。

 

念のため、簡単な例を書いておきます。次の問に取り組んでみてください。

 

 

問.傍線部「ニャーニャー鳴く動物」の具体例を選びなさい。

ア.日本犬  イ.三毛猫  ウ.カラス  エ.和牛  オ.サラブレッド

 

誰でもできますね。その手順はこうだったはずです。

「ニャーニャー鳴く動物」→「猫」→「三毛猫」

 

まず傍線部の内容を確認し、それに合った選択肢を選びましたね。

今回のような問題はこれと同じだということです。

 

では、設問に戻ります。

 

まず「『一般的な概念的枠組み』が『個別的で具体的な現象』を規定すること」とはどういうことかを確認します。

内容説明問題ですから「一般的な概念的枠組み」と「個別的で具体的な現象」を言い換えてあげればいいのです。

 

②傍線部は形式段落の中程にあります。

形式段落のつくりは「この話するよ→説明→まとめ」ですから、この段落の説明部分だということです。

 

「一般的な概念的枠組み」や「個別的で具体的な現象」という言葉に注目すると、同じ中程、直前に「といった『一般的概念』」が目につきます。

「という」や「といった」は「=」です。ですから、ここが「一般的概念」の説明です。

 

「個々の事物について語るときの色、形、種類、運動、活動など」です。

 

分かるような分からないような…これでピンと来る人は「個々」と「まとめたもの」との対比だな、と分かるのではないでしょうか。

先程の例だと「一般的な概念的枠組み」が「猫」、「個別的で具体的な現象」が「黒猫」「三毛猫」「シャム猫」ということですね。

 

つまり、この「大きなもの(抽象的なもの)」が「小さなもの(具体的なもの)」を決定づけているような選択肢を選ぶということですね

 

この段階でここまでいける方はもう選択肢を見てもいいです。

しかし、この段階でそこまでは厳しい…という方は引き続き考えていきましょう。

 

傍線部は中程にあるので、形式段落のはじめを見て何の説明をしている部分なのか確認します

 

「以上のようにしていったん成立した『一般的枠組み』は…」です。

 

「一般的枠組み」と「一般的な概念的枠組み」とは同じような気がしますね。

ということは、これがどのように成立したのかを確認することで、内容が見えてきそうです。ということで「以上のようにして」を確認します。

 

③今回は「以上のようにして」という言葉があるのではっきりしていますが、形式段落のはじめは前の形式段落から繋がってきています

 

形式段落8の内容が「一般的枠組み」の成立過程です。

 

読んでいくと「枠組み」「一般」「具体」「個別」など「一般的な概念的枠組み」「個別的で具体的な現象」に繋がりそうな言葉だらけです。

前半の内容をまとめるといいでしょう。

「個別的、具体的なものを捨て去ることで、一般的なものになる」

問1でも説明した「抽象」「具体」「捨象」を知っていれば、言っていることが理解できますね。

やはり②で説明した内容と同じになるはずです。

「小さいもの(個別的で具体的な現象)を捨てることで、大きいもの(一般的な概念的枠組み)になる」です。

 

だから「大きなもの(抽象的なもの)」が「小さなもの(具体的なもの)」を決定づけているような選択肢を選ぶことになります

 

これに合う具体例を選ぶという意識で選択肢を見ます。

通常の設問では選択肢は文末(後半)から見ますが今回は無理ですね(具体例を選ばないといけないので)。

今回の解説は答えだけです。

 

④「人が腰をおろせる」という大きなもの(ニャーニャー鳴く動物)が「椅子の一種」という小さなもの(猫)を決定づけていますね。 

 


問5

 

ポイントは4つです。

 

 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)と考え方は同じである。
 →傍線部の内容に近い発言を選ぶ、つまり傍線部の内容を押さえてから正答を選ぶ問題です。
②傍線部中に指示語がある。
 →直前の内容を確認する。
③形式段落のおわりの部分にある。
 →この段落で説明がされてきたはずである。
④あくまで傍線部の問題である。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①生徒たちの発言から答えを選ぶ問題になっていますが、本文で述べられている傍線部の内容を読み取る問題と同じです。まずは傍線部の言い換え問題です。

 

②傍線部は「概念」が主語ですので「概念」がどのようなものかという部分です。

「このように」という指示語がありますのでその内容を確認します。指示語の指す内容は直前です

 

具体例として「円」の話が述べられていますね。

 

簡単にまとめると「私たちは厳密でなくても何となく円ければ円いと判断する」です。

 

また、文章における「具体例」の用いられ方から前後には筆者の主張(抽象)があるはずだと分かります(何を言っているか分からない方は「文章の読み方⑤」を読んでください)。

 

③傍線部は形式段落のおわりにあります。

形式段落のつくりは「この話するよ→説明→まとめ」です

②で確認したように説明部分は「円」の話でした。

 

では、はじめはどうなっているでしょうか。

まとめるとこうなります。

「概念的枠組みは事物の一般的特徴を規定するもので、厳密ではなく曖昧で融通の効くものだ」です。

 

その具体例が円の話であり、まとめ(同じ「概念」について述べています)が傍線部です。

 

概念は曖昧だから、ちょっとくらい正しくなくても「それ」と見なすことができる、ということですね。

 

以上を踏まえて空欄までの流れを確認します。

生徒Cの発言の「そういうこと」は直前までの内容である「曖昧ってこともある」です。
で、それが円と目玉焼きの話だけに限らず(空欄)と言える、と述べています。

この空欄に先程確認した内容を踏まえた発言が入ります。

 

選択肢を見ましょう。

 

④この手の問題は文末から見るのではなくはじめから読んでいくことが基本となります。ただそのときに忘れてはいけないのが、あくまで傍線部の問題だということです。

今回であれば「概念とはどのようなものか」の部分を確認するということです。

では、そこに注目して見てみましょう。

 

 

①「関わりがない」→確認した内容と違います
②「違いを明確にする必要がある」→確認した内容と違います
③「洗練されることで利用価値が高まる」→確認した内容と違います
④「厳密な概念を前提にして使われている」→確認した内容と違います
⑤確認した内容と同じです。穏やか(曖昧)だから円滑に営まれる(正しくなくても「それ」と見なすことができる) 

 


問6(ⅰ)

 

表現の問題は、それぞれの選択肢の内容を本文に戻って確認するしかありません。
今回は対策できません。

 


問6(ⅱ)

 

構成・展開の問題も、それぞれの選択肢の内容を本文に戻って確認するしかありません。

 

が、今回はポイントはあります。構成・展開の問題でのポイントは本文の最後がどうなっているかです(本文の最後の説明だけは変えることができません)

 

今回の最後は概念の具体例(形式段落11)と概念のまとめ(形式段落12)です。

それを踏まえて選択肢を見ますよ。

 

 

①「第11・12段落でその具体例」→12段落はまとめです
②「第8~12段落では厳密な概念的枠組み」→概念は厳密ではありませんでした
③最後について触れられていませんから判断しません
④「第11・12段落では再び探究」→概念の話です 

 

ということは、消去法で③しか残っていませんよ。

基本的に問6は消去法で解くのでしたね。こんな風にも使えるわけです(ちょっと極端な設問でしたが…)。

 

 

 

いかがでしたか。

 

文章の構造、形式段落の読み方、マーク式問題の解き方を使えば、簡単に答えを導くことができます

はじめは慣れないかもしれませんが、繰り返しこの方法で読み解くことで必ず慣れます。そして、一度慣れてしまえば後戻りすることはありません。どんな文章が出てきたとしても8割は得点できるようになっているでしょう。

 

現在、このブログでは黒本(全統マーク模試の過去問)の問題を使って同じ解説を書いています。自分で解いてみてブログで確認するという流れで勉強してみてください。

 

要望や質問は「お問い合わせフォーム」から受け付けていますのでご活用ください。

 

検討を祈っています。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

河合塾2018マーク式総合問題集(黒本)_国語_第4回_第1問(評論)_解説

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

今回は、河合塾2018マーク式総合問題集(黒本)「国語」第4回第1問の解説です。

このブログにある「文章の読み方」や「マーク式問題の解き方」をどのように運用するのかに重点を置いています。

そのため、「文章の読み方」「マーク式問題の解き方」をお読みいただいていることを前提に説明をしていきます。まだご覧になっていない方は以下のリンクからご覧ください。

文章の読み方_まとめ - 高校教員の徒然日記

マーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記

 

この読み方、解き方を徹底することでセンター試験で8割は超えます
ぜひ身につけてみてください。

 

問題については、著作権の関係上ここに載せることはできません。

ご自分で用意してください。

黒本は超有名なセンター対策問題集ですので書店やネットですぐに購入できると思います。

 

形式段落での説明がメインになります。今回はすでに1~13まで振られています。

 

では、始めます。

 


問1 

 

どの漢字も基本的なものばかりですが完答は難しかったかもしれません。。

(ア)「十全」は簡単な熟語ですが、この言葉を知らなかったという方が多いでしょう。

(ウ)「考究」も簡単な熟語ですが、この言葉も知らなかったのではないでしょうか。ただ、こちらは文脈から「究」の漢字をイメージしてもらいたいところです。

(エ)「挙措」は「挙措動作(立ち居振る舞い)」という四字熟語で覚えてもらいたい言葉です。選択肢の「枚挙にいとまがない(多すぎて数え切れない)」も覚えてもらいたい慣用句です。

 

センター形式の漢字問題では同音異義語が問題になるため、限られた漢字が繰り返し出題されます。正答以外の選択肢も漢字学習の対象にしましょう。

 

また、漢字の学習は漢字検定2級を目安にすれば大学受験は大丈夫です。

 


問2 

 

ポイントは3つです。

 

 

①内容説明問題(イコール問題)である。
 →「AとBはどのように違うのか」というのは「A」と「B」の内容説明をする問題だと捉える。
②形式段落のはじめの部分にある。
 →この段落で説明がされていくはずである。
③形式段落の繋がりを意識する。
 →形式段落のおわりは、次の形式段落に続いていく。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「質問」と「問題」との違いが問われています。

つまり「質問」とはどういうことか、「問題」とはどういうことかを説明すればいいわけです。

 

②傍線部は形式段落のはじめにあります。

形式段落のつくりは「この話するよ→説明→まとめ」ですから、この形式段落で「質問」と「問題」の説明がされるはずだという意識で読みます。

 

すると、中程に「『問題』はただ単独で存在しうる」とあります。「問題」の説明(言い換え)です。

 

さらに読み進めてまとめであるおわりには「『質問』として投げかけられたとき…」と「質問」の話になっています。しかし、ここでは「質問」の説明にはなっていません。

 

ということは、次の段落で説明がされるはずです。

 

形式段落のおわりは次の形式段落に繋がっていきます

形式段落2では「問題」の説明はされていましたが、「質問」についてはおわりに言葉が出てきただけです。次の段落に続いて、そこで「質問」の説明がされるはずだと考えます。

 

すると、形式段落3のはじめが「『質問』自体は…」と「質問」の説明だと分かります。

 

説明部分である中程にも「問題」の説明、「質問」の説明が繰り返されています。

 

まとめるとこうなります。

 

「問題」は人間諸個人と無縁にただそこにある。(先程の「ただ単独で存在しうる」と同じですね)

「質問」は問う人と答える人との間に生起する人間的行為である。

 

以上の内容になっている選択肢を選びます。

選択肢は文末(後半)から見るのが基本です。

ただし、今回のような設問の場合、選択肢の前半が「問題」の説明、後半が「質問」の説明になっているので、確実に判断できる方から見ても構いません(後半から見ることをオススメしますが)。

 

 

①「(質問は)単純な関係に終始する」→単純な関係などとは述べられていません
②「(質問は)非=専門家が専門家の前で尋ねる」→非=専門家が専門家に尋ねる場合だけとは述べられていません。単純に問う人と答える人でした
③「(質問は)徹底的に他律的な行為」→このようなことは述べられていません
④「(質問は)相手に対して『答える』という人間的な行為」→確認した内容と同じです
⑤「(質問は)最終的に『問題』に解決をもたらす」→確認した内容と違います 

 


問3

 

ポイントは2つです。

 

 

①「どういう存在だと考えているか」という内容説明問題(イコール問題)である。
②形式段落の中程にある。
 →この部分の説明のまとめが形式段落のおわりにある。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「知識人」がどういう存在かが問われています。

「知識人」を説明してあげればいいということが分かります。

 

傍線部は形式段落の中程にあります。この形式段落の説明部分だということです

ということは、中程に「知識人」についての説明があり、おわりでまとめられているはずです。

 

傍線部を含む一文に注目すると、傍線部の直前が「が」という主語を表す助詞になっています。「は」「が」はイコールを表しますから

「『知識人』の使命」=「私事を超え、世界と時代に関する本質的な問いをいかに提起するかまで視野を広げた際に浮上するもの」です。

 

これを「知識人」だけでまとめるとこうなります。

「知識人」=「私事を超え、世界と時代に関する本質的な問いを提起する人」

 

続く部分も「は」に注目し次のことが分かります。

「知識人」=「問い自体を創出することを引き受ける」

 

これらの説明のまとめであるおわりの内容を確認するとこうなります。

「正しい質問がないと、高度な『専門知』も無用の長物となる」

ちょっと分かりにくいので言い換えて

「正しい質問だと、高度な『専門知』が有用なものになる」

 

以上の内容をまとめます。

「知識人」=「私事を超え、世界と時代に関する本質的な問いを提起、創出し、その問いによって高度な専門知を有用なものへとすることができる人」

 

選択肢を見ましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「専門家を悩ます」→確認した内容と違います
②「生活上の困難を克服できるように正しく問う手助けをすることができる」→確認した内容と違います
③「非=専門家に伝えるという役割を果たす」→確認した内容と違います
④「問いを創出するという点で専門家にとっても助けとなる」→確認した内容と同じです
⑤「専門家から高度な専門知を引き出すことができる」→「引き出す」=「有用なものへとする」と考えることができ、確認した内容と同じです 

 

④と⑤が残りました。前半を見ます。

 

 

④「自らの疑問に誠実に向き合うという模範的な姿勢」→確認した内容と違います
⑤確認した内容と同じです(「非=専門家の手には余る」という部分は「本質的な問い」という表現からオッケーです。「本質的な問い」は普通の人にはなかなかできないのです) 

 


問4

 

ポイントは3つです。

 

 

①「なぜか」という理由説明問題である。
②形式段落のはじめの部分にある。
 →この段落で説明がされていくはずである。
③形式段落の繋がりを意識する。
 →形式段落のおわりは、次の形式段落に続いていく。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「素人」が「不適切な質問」をする理由が問われています。

 

傍線部は形式段落のはじめにあります。この段落で説明がされるはずだという意識で読みます

 

説明部分である中程の内容は「素人は分かっていないから(「そんなことがわからないのか…」という表現から)」です。

ただこれだけではあまりにも普通すぎて、まさかこれが答えではないだろうと誰でも疑うと思います。

 

そんな気持ちで読み進めると、まとめであるおわりに「原因として、次のようなことも考えられる」とあります。やはり、原因(理由)はまだあるようです。

 

形式段落のおわりは次の形式段落に繋がります

形式段落8では、他の原因が述べられていくはずです。

まとめであるおわりに注目すると「素人の疑問」が主語になっています。この部分ですね。

 

「素人の質問は、『知』の遠近法とも階層秩序とも無縁におのずと湧いて出てきたものを、闇雲に相手にぶつけているものである」

 

これが筆者の述べる「素人が不適切な質問をする」理由です。

 

簡単にまとめて

「知のシステムが分からないから、疑問に思ったことをとりあえず質問するしかないから」です。

 

選択肢を見ます。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「行き当たりばったりに質問をしてしまうから」→確認した内容と同じです
②「そのつど思いついたことを尋ねるしかないから」→確認した内容と同じです
③「同じ質問を繰り返さざるをえないから」→確認した内容と違います
④「ピント外れの質問をしても構わないと思っているから」→確認した内容と違います
⑤「思いつく端からでたらめに質問をぶつけてしまうから」→確認した内容と同じです 

 

①と②と⑤が残りました。前半を見ます。

 

 

①「素人は、不適切な質問は許されないと自覚」→確認した内容と違います
②確認した内容と同じです
⑤「専門家の無能に不満を覚える」→確認した内容と違います 

 


問5

 

 

①内容説明問題(イコール問題)である。
 →「理想の専門家」についての本文の趣旨に近い発言を選ぶ、つまり「理想の専門家」の説明を選ぶ問題です。
②傍線部中に指示語がある。
 →直前の内容を確認する。
③形式段落のおわりの部分にある。
 →何の説明をしているのかを形式段落のはじめを見て確認する。
④あくまで傍線部の問題である。 


以上を踏まえて考えます。

 

①生徒たちの発言から答えを選ぶ問題になっていますが、本文で述べられている「理想の専門家」とは何かという問題と同じです。「理想の専門家」の言い換え問題です。

 

②「そうした存在こそ理想の専門家」と述べられているので「そうした存在」=「理想の専門家」です。

 

☆「こそ」は強意の係助詞ですが、下に「が」が省略されており主格を表すことが多々あります。「こそ」を見たら「が」「は」と同じかも、と思ってください。ちなみに古典文法で習う係助詞「ぞ、なむ、や、か、こそ、は、も」はすべて主格になることが多いということを知っておくといいですよ。

 

指示語の指す内容は直前ですから確認してまとめます。

「自分の所有するシステム化された『知』は脇に置き、素人に向かい合って自由自在にピント合わせをし直すだけの知的余力を有し、誠実さと思い遣りをもっている存在」

 

これが筆者の述べる「理想の専門家」です。

 

形式段落のおわりにあるので、この形式段落で説明されていたはずだと考えます

はじめを見て、何の話をしてきたのかを一応確認します。すると「それとは違う専門家もいる」となっています。

つまり「理想の専門家」は「それ」とは違う専門家ということです。

対比になっていますので理想の専門家ではない「それ」も確認します

指示語の指す内容は直前ですので形式段落12の内容です。段落のおわりをまとめて

 

固定観念を持ち、受けた質問を自分の考える適切なものに勝手に変えて答えるような専門家」です。

理想の専門家はこうでないということですね。

 

以上を踏まえて選択肢を見ましょう。

④この手の問題は文末から見るのではなくはじめから読んでいくことが基本となります。ただそのときに忘れてはいけないのが、あくまで傍線部の問題だということです。今回であれば「理想の専門家とはどのような人か」の部分を確認するということです。
では、そこに注目して見てみましょう。

 

 

①「一つずつ基礎から丁寧に説明して『知』のシステムについて教えてくれなくちゃ」→脇に置き素人に合わせるのでした
②「適切な答えって机上の空論」→確認した内容と違います(このようなことはまったく述べられていません)
③確認した内容と同じです。直接的な「理想の専門家」の説明ではなく「理想の専門家ではない方」の説明となっているため、難しく感じるかもしれません。
④「私たちの質問に対する慎重さが、専門家から適切な答えを引き出せるかどうかを左右する」→素人にピントを合わせて答えてくれるのでした
⑤「対等な知見を持つ者同士として向き合っていく」→対等なわけがありません 

 


問6(ⅰ)

 

表現の問題は、それぞれの選択肢の内容を本文に戻って確認するしかありません。
今回は対策できません。

 


問6(ⅱ)

 

構成・展開の問題も、それぞれの選択肢の内容を本文に戻って確認するしかありません。
今回は対策できません。

 

 

いかがでしたか。

文章の構造、形式段落の読み方、マーク式問題の解き方を使えば、簡単に答えを導くことができます。

はじめは慣れないかもしれませんが、繰り返しこの方法で読み解くことで必ず慣れます。そして、一度慣れてしまえば後戻りすることはありません。どんな文章が出てきたとしても8割は得点できるようになっているでしょう。

 

今後も黒本の問題を扱っていきます。自分で解いてみてブログで確認するという流れで勉強してみてください。

 

要望や質問は「お問い合わせフォーム」から受け付けていますのでご活用ください。

 

検討を祈っています。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

河合塾2019マーク式総合問題集(黒本)_国語_第3回_第1問(評論)_解説

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

今回は、河合塾2019マーク式総合問題集(黒本)「国語」第3回第1問の解説です。

このブログにある「文章の読み方」や「マーク式問題の解き方」をどのように運用するのかに重点を置いています。

そのため、「文章の読み方」「マーク式問題の解き方」をお読みいただいていることを前提に説明をしていきます。まだご覧になっていない方は以下のリンクからご覧ください。

文章の読み方_まとめ - 高校教員の徒然日記

マーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記

 

この読み方、解き方を徹底することでセンター試験で8割は超えます

ぜひ身につけてみてください。

 

問題については、著作権の関係上ここに載せることはできません。

ご自分で用意してください。

黒本は超有名なセンター対策問題集ですので書店やネットですぐに購入できると思います。

 

形式段落での説明がメインになります。今回はすでに1~14まで振られています。

 

では、始めます。

 


問1 

 

(イ)の選択肢「表白」は簡単な漢字ですが出てこなかったかもしれません。

(ウ)「歓声」、選択肢の「哀歓」はどちらもぜひ覚えておいて欲しい漢字です。

 

どの漢字もそれほど難しくはないのですが、日常では使わない言葉を漢字にできるかが勝負です。教科書や問題集で評論文を読むときに漢字も意識して読むことをオススメします。

 

センター形式の漢字問題では同音異義語が問題になるため、限られた漢字が繰り返し出題されます。正答以外の選択肢も漢字学習の対象にしましょう。

 

漢字の学習は漢字検定2級を目安にすれば大学受験は大丈夫です。

 


問2

 

この設問が最も難しかったと思います。それは、直前直後の内容だけでは解けないからです。ただ、順を追っていけば正答に辿り着きます。このような流れがすっとできるようにぜひ復習してくださいね。

 

ポイントは3つです。

 

 

①「なぜか」という理由説明問題である。
②傍線部中に指示語がある。
 →直前の内容を確認する。
③形式段落のはじめの部分にある。
 →この段落で説明がされていくはずである。 

 

以上を踏まえて考えます

 

①「このような質問がナンセンス」な理由が問われています。

 

②傍線部に「このような」という指示語があるので直前を確認します(指示語の指す内容は基本的に直前です)。ここでも直前の「ニホンザルチンパンジーは、一日に何回食事を摂るのか」です。

 

形式段落のつくりは「この話するよ→説明→まとめ」です

 

今回の傍線部は形式段落のはじめにあると考えます。ですから、この後にその説明が述べられるはずです

 

傍線部直後が「なぜなら」から始まっていますから、ここが理由だということは容易に分かります。

 

「彼らは断続的に食べているので、一回目、二回目という『回数』という概念は成り立たないから」です。

 

これを踏まえて選択肢を見てみましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「食事の回数の多寡をまったく気にしないから」→確認した内容と違います
②「食事の始まりと終わりを明確に定めることができないから」→断続的に食べているから始まりと終わりが分からないという内容と合っています
③「そのような前提が存在しないから」→「そのような」の指す内容が分からないので判断できません。保留です
④「そもそも回数という概念が成り立たないから」→確認した内容と同じです
⑤「ただ本能のままに食べているだけだから」→確認した内容と違います 

 

②と③と④が残りました。

ここで前半を読みます。

 

 

②ここまで読んだ内容では判断できません
③ここまで読んだ内容では判断できません
④「社会の中にそのようなメカニズムを備えていない霊長類」→形式段落1から分かるように「メカニズム」は備えています。ただ人間と他の動物ではそのメカニズムが違うと述べられているのです 

 

②と③が残っています。

これまでの読み取りでは選択肢前半の内容で判断できないため、さらに読み取りが必要です。

 

ポイント③に戻ります。

傍線部が形式段落のはじめにあるので中程の説明に注目しましたが、これだけでは判断できませんでした。

 

ですから次まとめであるおわりを確認します

 

すると「人間の食事が回数を数えることができる理由がある」となっています。

この理由を確認すればいいわけです。

 

形式段落のおわりは次の形式段落に繋がりますので、形式段落3で述べられるはずです。

 

しかし、形式段落3のはじめは「だが、その独特な…」となっており、読み取りたい理由の説明の前に他の話を見る必要があるとなっています。

 

ですから、形式段落3での話が終わった後に、ここで確認したい「理由」が述べられると読まなければいけません。

 

どこかで「人間の食事が数えることができる理由」が述べられるはずだという意識で読み進めます。

 

すると、形式段落5のはじめが「人間はどうして数えることができるのか」となっていることに気づくはずです。

 

この答えは、形式段落のおわりにあり「食事がこのような形態を前提としているから」です。

 

「このような」は説明である中程の部分です。読み取りは容易でしょう。

 

以上の内容を踏まえて、改めて選択肢②と③を見てみましょう。

 

 

②「霊長類はつねに稀少な食物をめぐってつねに他の個体と争っているため、食事の始まりと終わりを定めることができない」が明らかに違います。
③確認した内容と同じです。 


いかができたか。②と③と④までは容易にいけると思います。

しかし、その後の選択が難しかったのではないでしょうか。

このような設問はマーク式としては難しい部類に入りますので、今回の問題を使って正確な読み取り、選択の方法を身につけることで、一段上のステップに登ることができますよ。

 


問3

 

ポイントは3つです。

 

 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)である。
②傍線部中に指示語がある。
 →直前の内容を確認する。
③形式段落の中程にある。
 →この形式段落の「説明」の部分だということである。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「集団の中の序列が、それだ」の内容説明です。つまり、「集団の中の序列」がどういうものなのかが問われているということです。

 

②「それ」という指示語のさす内容を確認します。当然、これが「集団の中の序列」がどのようなものなのかを示しています。

 

指示語の指す内容は直前ですから「危険な戦いを回避するための仕組み」です。

 

では、この「仕組み」とはどのようなものなのでしょうか。

 

傍線部は形式段落の中程にあるので「説明部分」です。傍線部以降もその説明は続いていますから読み進めます。傍線部直後の3文がその内容です。

 

以上の内容を押さえて選択肢を見ます。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「弱い個体を優先することを認め合っている」→確認した内容と違います
②「他の個体を威嚇している」→本文にこのよう内容はありますが、あくまで答えるべきは「危険な戦いを回避するための仕組み=優先順位があること」であり、これが答えにはなりません
③「結局優位な個体がその食物を奪ってしまう」→これも②と同じ理由で違います
④「強い個体よりも先に食物を…」→確認した内容と違います
⑤「集団内での個体の優劣を…」→確認した内容と同じです 

 


問4

 

ポイントは2つです。

 

 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)である。
 →「逆」という言葉から「対比」であることを意識する。
②形式段落の中程にある。
 →この形式段落の「説明」の部分だということである。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「逆」の内容が問われています。

「逆」ということはAが述べられていて、それの逆なわけです。まずはAを読み取ることが必要になります

 

傍線部は形式段落の中程にあるので「説明部分」です

 

なんの説明をしているのかを確認するために、はじめを見ます。

 

「狩猟採集民による食物の分配・分有の様子」を述べた形式段落だと分かります。

 

傍線部Cの前後で「ハンター」の様子が述べれており、傍線部を境に逆の内容になっていることが分かります。

 

「大威張りで意気揚々」傍線部C「逆である」「控えめな態度」

 

つまり「逆」というのは「食物の分配・分有の際、威張るのではなく控えめにする様子」だと分かります。

 

以上の内容を踏まえて選択肢を見ましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「威張るのはやめて楽しげな雰囲気の中で食事をしよう」→確認した内容と違います
②「自慢し堂々と振る舞うのではなく、故意に謙虚な態度」→確認した内容と同じです
③「仲間たちの不実なありようを皮肉っている」→確認した内容と違います
④「威張りたい気持ちを抑えて、逆に申し訳なさそうな態度」→威張りたい気持ちを抑えているという内容はありませんでした
⑤「仲間に謝るというやりとりを冗談として楽しんでいる」→確認した内容と違います 

 


問5

 

ポイントは2つです。

 

 

①「どういう手法か」という内容説明問題(イコール問題)である。
②形式段落のはじめの部分にある。
 →この段落で説明がされていくはずである。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「葛藤解決の手法」が何かが問われています。

 

傍線部は形式段落のはじめにありますから、この段落で説明がされていきます

 

中程に説明があり、そのまとめがおわりにあります

 

おわりをまとめるとこうなります。

「相互に食物を奪い合う状況そのものが、葛藤の解決となり、集団の中から葛藤が消える」

 

これが「葛藤解決の手法」です。

 

これを押さえて選択肢を見ましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「葛藤をそれとして意識させない」→葛藤が消えるのであって意識させないのではありません
②「問題を完全に解決する」→解決するのではなく消えるのです
③「積極的に立ち向かえる」→立ち向かうも何も、葛藤は消えます
④「葛藤そのものを消滅させる」→確認した内容と同じです
⑤「受けとめる可能性を模索する」→確認した内容と違います 

 


問6(ⅰ)

 

表現の問題は、それぞれの選択肢の内容を本文に戻って確認するしかありません。

 

が、この手の問題は「明らかに違う!」というのが正答になることが圧倒的に多いです

 

今回は③「『究極の原因』へと論を進めている」とありますが、「直接の原因(人間は分かち合うことを基本としている)」しか述べていないことは容易に分かります。

 


問6(ⅱ)

 

構成・展開の問題も、それぞれの選択肢の内容を本文に戻って確認するしかありません。

 

が、これも「明らかに違う!」というのが正答になることが圧倒的に多いです

 

今回は④「第12段落以降では、それとは対照的な主張が」が明らかに違います。形式段落11の内容はおわりを見て分かるように「葛藤の芽を摘んでいる」であり、形式段落12も「葛藤を解決する(問5の内容)」という内容です。「対照的」ではありません。むしろ「葛藤をどうにかする」という意味で同じです。

 

 

 

いかがでしたか。

 

文章の構造、形式段落の読み方、マーク式問題の解き方を使えば、簡単に答えを導くことができます

はじめは慣れないかもしれませんが、繰り返しこの方法で読み解くことで必ず慣れます。そして、一度慣れてしまえば後戻りすることはありません。どんな文章が出てきたとしても8割は得点できるようになっているでしょう。

 

今後も黒本の問題を扱っていきます。自分で解いてみてブログで確認するという流れで勉強してみてください。

 

要望や質問は「お問い合わせフォーム」から受け付けていますのでご活用ください。

 

検討を祈っています。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

河合塾2018マーク式総合問題集(黒本)_国語_第3回_第1問(評論)_解説

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

今回は、河合塾2018マーク式総合問題集(黒本)「国語」第3回第1問の解説です。

このブログにある「文章の読み方」や「マーク式問題の解き方」をどのように運用するのかに重点を置いています。

そのため、「文章の読み方」「マーク式問題の解き方」をお読みいただいていることを前提に説明をしていきます。まだご覧になっていない方は以下のリンクからご覧ください。

文章の読み方_まとめ - 高校教員の徒然日記

マーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記

 

この読み方、解き方を徹底することでセンター試験で8割は超えます
ぜひ身につけてみてください。

 

問題については、著作権の関係上ここに載せることはできません。

ご自分で用意してください。

黒本は超有名なセンター対策問題集ですので書店やネットですぐに購入できると思います。

 

形式段落での説明がメインになります。今回はすでに1~24まで振られています。

 

では、始めます。

 


問1 

 

どの漢字も基本的なものばかりです。

(ウ)の選択肢「圧搾」、(オ)の選択肢「寡占」がやや難しい言葉かもしれません。

 

センター形式の漢字問題では同音異義語が問題になるため、限られた漢字が繰り返し出題されます。正答以外の選択肢も漢字学習の対象にしましょう。

 

また、漢字の学習は漢字検定2級を目安にすれば大学受験は大丈夫です。

 


問2 

 

ポイントは3つです。

 

 

①「どうしてか」という理由説明問題である。
②形式段落の中程にある。
 →この部分の説明のまとめが形式段落のおわりにある。
③形式段落の繋がりを意識する。
 →形式段落のおわりは、次の形式段落に続いていく。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①お返しがより少ないか、より多いか、でなければいけない理由が問われています。なぜ借りたものと同じではいけないかが問われているということです。

 

②傍線部は形式段落の中程にあります。ということは、この形式段落のおわりにはこれについてのまとめがあるはずです(形式段落のつくりは「この話するよ→説明→まとめ」です)。

 

ということで、形式段落のおわり、つまり傍線部に続く部分を読むと「なぜかというと」で始まっていますから、ここが傍線部の理由だということは明らかです。

 

つまり「貸し借りがなくなって、そこで両者の関係が終わってしまうから」が理由です。

 

選択肢を見てみましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「『貸し借り』の関係がなくなってしまうから」→確認した内容と同じです
②「相手への心遣いが伝わらなくなってしまうから」→確認した内容と違います
③「人間関係のバランスが崩れてしまうから」→確認した内容と違います
④「自分らしさを示すことができるから」→確認した内容と違います
⑤「固定的で抑圧的な人間関係が生まれてしまうから」→確認した内容と違います 

 

これだけで正答は導けますが傍線部の前半の内容は形式段落2,3の内容となっています。形式段落1のおわり「両者の関係が終わってしまう」の説明が次の形式段落2に繋がっているわけです。

 


問3

 

ポイントは2つです。

 

 

①「なぜか」という理由説明問題である。
②形式段落のはじめの部分にある。
 →この段落で説明がされていくはずである。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「フェアトレード」がおかしな表現だという理由が問われています。

 

形式段落のはじめに傍線部があるのだから、この形式段落で説明がされていくはずです。まとめとなっているはずのおわりの部分を確認します。

 

「つまり、トレードとはその定義からして『フェア』なのだ」

 

これが答えです。

 

「トレード」は「フェア」という内容をもともと持っているはずなのに、わざわざ「フェアトレード」と言っているのがおかしいということです。

 

選択肢を見てみましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「『トレード』は、『フェア』という言葉の定義と矛盾するから」→矛盾ではなく含んでいるのでした
②「『トレード』は、もともと『フェア』なはずのものだから」→確認した内容と同じです
③「『トレード』は、『フェア』とは言えない状況にあるから」→確認した内容と違います
④「『トレード』は、つねに『フェア』であるべきだから」→「フェア」であるべきという問題ではなく「トレード=フェア」なのです
⑤「『トレード』は、定義からして『フェア』なものだから」→確認した内容と同じです 

 

②と⑤が残りました。

ここで前半を確認します。

 

選択肢のはじめの1文はどちらも同じです。

 

中程の説明に相違が見られます。ここで正答を選ぶことになるのですが、その内容は形式段落11の中程のものです。

 

傍線部Bが形式段落のはじめにあったので、その説明部分の中程をしっかりと確認すればいいわけです

 

改めて選択肢を見ましょう。

 

②形式段落11中程の説明と同じです。
⑤「『フェア』は、双方が公正でないと感じることを意味し」が明らかに形式段落11中程の説明と違います。 

 


問4

 

ポイントは2つです。

 

 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)である。
②形式段落のおわりの部分にある。
 →この段落で説明がされてきたはずである。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①傍線部の比喩が何を言っているのかが問われています。

ここでは「檻の中に閉じこめられてしまった」がどのようなことを意味するのかということです。

 

形式段落のおわりにあるので、この形式段落で説明がされてきたはずです

 

はじめと中程をまとめて「経済競争という枠組みの中では、強い者がどんどん強くなり弱い者がどんどん弱くなることもフェアだ」です。

 

この表現と傍線部の「檻の中に閉じこめられる」を比べると「枠組み」=「檻」ということに気づきます。

 

「『フェア』が経済競争の枠組みに閉じこめられている」ということです。

 

では、閉じこめられているとはどういうことでしょうか。

 

「鳥」で考えてみましょう。「檻の中に閉じこめられた鳥」という表現は、本来は鳥は飛べるのに飛べなくなっている状態を表しているということは誰でも分かります。

つまり「本来とは違う状態になってしまっている」ということを表しているわけです。

 

これを「フェア」で考えると「本来のフェアは違う意味で使われている」というニュアンスだということになります。

 

ここまでを踏まえて傍線部を言い換えるとこうなります。

 

「『フェア』という言葉が、弱肉強食の経済競争という枠組みの中で本来の意味とは違う意味で使われてしまっている」

 

以上を踏まえて選択肢を見ましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。

 

 

①「自由な競争に基づく経済活動が阻まれる」→確認した内容と違います
②「皆が共犯関係にあると言わざるをえない状態」→確認した内容と違います
③「枠組み自体が解体されつつある」→確認した内容と違います
④「これ以上の経済成長が見込めなくなってしまう」→確認した内容と違います
⑤「それが正当化すらされかねない」→本来の意味とは違う意味で使われているという内容に合っています。 

 

正答は⑤ですね。

 

選択肢前半の内容は先程言い換えたものだけでは足りません。

それは「本来とは違う意味」の内容が何か分からないからです。

これはどこに述べられているかというと形式段落15です。傍線部のある形式段落16(強い者がどんどん強くなり弱い者がどんどん弱くなる)は前の内容から繋がっていることを意識すれば前半の内容もつかめます。

 

形式段落の繋がりを意識することも大切です

 


問5

 

ポイントは4つです。

 

 

①内容説明問題(イコール問題)である。
 →「それが『フェア』だ」という本文の趣旨に近い発言を選ぶ、つまり「フェア」の説明を選ぶ問題です。
②傍線部中に指示語がある。
 →直前の内容を確認する。
③形式段落のおわりの部分にある。
 →この段落で説明がされてきたはずである。
④あくまで傍線部の問題である。 


以上を踏まえて考えます。

 

①生徒たちの発言から答えを選ぶ問題になっていますが、本文で述べられている「フェア」とは何かという問題と同じです。「フェア」の言い換え問題です。

 

②③指示語の指す内容は基本的に直前の内容であること、傍線部は形式段落のおわりにあるからこの段落で説明がされていたことを合わせて、形式段落24中程を確認します。

 

直前は「その上で相手の言うこと、世界のさまざまな声なき声を聞く」となっています。「その上」という指示語があるので、さらに戻って「自分の言い分と基準を横に置いた上で」を確認します。

 

まとめると

 

「自分の言い分と基準を横に置いた上で相手の言うこと、世界のさまざまな声なき声を聞く」ことが「フェア」です

 

以上を踏まえて選択肢を見ることになります。

 

④この手の問題は文末から見るのではなくはじめから読んでいくことが基本となります(今回は文末でもいいんですが)。

ただそのときに忘れてはいけないのが、あくまで傍線部の問題だということです。今回であれば「フェアとは何か」の部分を確認するということです。

では、そこに注目して見てみましょう。

 

 

①「『フェア』な関係を築くために、コミュニケーションは大切」→確認した内容と違います
②「『フェア』な人こそ、本当の意味での勝者」→確認した内容と違います
③「相手の声を聞こうとする姿勢が『フェア』な関係」→確認した内容と同じです
④「柔軟な関係が『フェア』な関係」→確認した内容と違います
⑤「『フェア』な関係は相手に負けることが生まれる」→確認した内容と違います 

 


問6(ⅰ)

 

表現の問題は、それぞれの選択肢の内容を本文に戻って確認するしかありません。

が、この手の問題は「明らかに違う!」というのが正答になることが圧倒的に多いです

 

今回は③「『きみは~あるだろうか』という表現は、三人称を用いて」となっていて、「きみ」は明らかに三人称ではなく二人称です。

 

問6(ⅱ)

 

構成・展開の問題も、それぞれの選択肢の内容を本文に戻って確認するしかありません。

 

が、これも「明らかに違う!」というのが正答になることが圧倒的に多いです

 

今回は④「第24段落では…それまでの議論の内容に疑問を投げかけながら」が明らかに違いますね。だって「インド」の話はその前にある「モモ」の話と同じ「聞くのが大事」という話ですから。

 


いかがでしたか。

文章の構造、形式段落の読み方、マーク式問題の解き方を使えば、簡単に答えを導くことができます

はじめは慣れないかもしれませんが、繰り返しこの方法で読み解くことで必ず慣れます。そして、一度慣れてしまえば後戻りすることはありません。どんな文章が出てきたとしても8割は得点できるようになっているでしょう。

 

今後も黒本の問題を扱っていきます。自分で解いてみてブログで確認するという流れで勉強してみてください。

 

要望や質問は「お問い合わせフォーム」から受け付けていますのでご活用ください。

 

検討を祈っています。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。