模試の復習の仕方_国語編
こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。
今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。
今回は国語の模試をどのように復習するべきかについて書きます。
模試の復習をやるとなったとき、おろそかになってしまいがちなのが国語だと思います。その理由ははっきりしていて、何をしていいのかよく分からないからでしょう。
国語以外の教科の場合、出題された問題と似たような問題が今後も出る可能性があるので、語句を覚えたり解き方を覚えたり…とやるべきことがはっきりしています。
それに比べて国語(特に現代文)の場合、同じ文章が出てくることは限りなく0%に近いのでもう読まなくていいんじゃないかとモチベーションが下がってしまうのです。さらに解説の文章も長く、読んだからといって何になるのかイマイチ分からない…
多くの方はこんな理由から国語の復習には力を入れないのではないかと思います。
しかし、このブログでたびたび書いているように、国語力は上げることができます。そして、模試は国語力を上げるための絶好の教材です。
今回は、現代文、古文、漢文のそれぞれをどのように復習すればいいのかをお伝えします。
1.現代文
①漢字、語句
これについては覚えるしかありません。本文に出てきた漢字は読み書きができるようにします。また、読んでいて意味がよく分からない語句については必ず調べるようにします。
このような地道な作業が語彙数を増やしてくれます。
語彙力がある人というのは、普段からこの習慣のある人です。まずは模試の復習から始めてみましょう。
②読解、解法
現代文の復習がおろそかになってしまう原因はこの力をどうやってつけていいか分からないからです。しかし、国語を得点源にするためには①よりもこっちの方が重要だということは誰でも理解できるでしょう。
では、どうすればいいのでしょうか。
その答えは非常に簡単なんです。
正しい読み方と解き方を自分で説明できるようになること。
これが復習方法です。
具体的にはこんな流れです。
模試を受ける→解説を読む→再度問題を解き解説通りに自分で説明できるか確認する→できればOK。できなければ再度解説を読み、自分で説明できるか確認する→数日後に再び説明できるか確認する
国語力を高めるには「正しい文章の読み方」ができるようになり「正しい解き方」ができるようになる必要があります。
題材(文章)が何であれ、「読み方」と「解き方」は変わりません。
「自転車の乗り方」さえマスターしてしまえば、どんな種類の自転車も乗れるのと同じです。そして「自転車の乗り方」をマスターするためには1台の自転車を乗りこなせるようになれば十分です。様々な自転車に乗って練習する必要はありません。
ここで大切なのは「正しい読み方」と「正しい解き方」とがしっかりしているかどうかです。できれば、どんな題材でも同じ読み方、解き方ができているのか確認できた方がいいですよね。
このブログでは、模試の過去問や大学入試問題を使い、一貫した読み方、解き方での解説をしています。
まずは「国語(評論)の勉強方法」のブログを読んでみてください。
リンク(国語(現代文・評論文)の勉強法・解き方 - 高校教員の徒然日記)
そして、その方法で解いている模試の解説を読んでみてください。
(カテゴリーからどうぞ)
そうすることで「正しい文章の読み方・解き方」が分かるでしょう。
その上で復習をして「正しい文章の読み方・解き方」を自分のものにするのです。
このブログで読み方と解き方を知り、その後に自分でその解説を再現してみる。
これが現代文の復習法です(「国語(評論)の勉強方法」でも同じことを書いています)。
大事なのでもう1度書きます。
現代文の復習は「正しい文章の読み方・解き方が再現できるまで繰り返すこと」です。
同じ文章で構いません。むしろ同じ文章のほうがいいです。毎回違う文章で練習しても「新しい内容を読む」ことのほうに重点が置かれてしまい、「読み方・解き方」がいい加減になってしまう可能性が高くなってしまいます。読み慣れた文章だからこそ「読み方・解き方」が身体に染み込むはずです。
毎回違う自転車に乗るよりも、同じ自転車に乗り続けた方がテクニックが上達するはずです。そして、いつしか自転車が身体の一部になっているような感覚になります。それと同じように「正しい読み方・解き方」を自分のものとするのです。
以上が、読解、解法の復習方法です。しつこいけれど、もう一度書きます。
自分で模試を解き直したときに、このブログで説明したことと同じ説明ができるようにすることが、現代文の復習方法です。
③背景知識
せっかく読んだ文章なので、述べられていた内容は自分の中にストックしていきましょう。とはいえ、これはあまり意識しなくてもいいかもしれません。②の方法で復習をしっかりやったのならば、自然とその文章の内容は自分の血肉となっているに違いありませんから。
2.古文
現代文が「正しい読み方」を身につけることで学力を上げるものだとすると、古文は「暗記」することで点数を上げる科目です。
古文単語と文法、和歌の修辞法などを暗記すれば、ほとんどの問題は解けます。
(読み方・解き方もありますが現代文と同じです。というか、現代文の読み方・解き方の基本のみだと思ってください)
ですから、古文の復習はやることがはっきりしています。
①文法
どんな問題でも文法の設問があるはずです。模試を受ける意味(模試を受ける意味(高1、高2) - 高校教員の徒然日記)でも書きましたが、高1、高2であれば段階的に文法が出題されますし、高3はそれらのまとめとなっています。
ですから、模試のたびに出題された文法を完璧にしていけば受験で必要な文法は大丈夫になっているはずです。
必ず出題された文法事項を完璧にしましょう。いずれこのブログでもまとめたいと思います。
②単語
単語をピンポイントで覚えるというよりは、本文全体を覚えてしまうくらいの気持ちで復習します。その際、問題冊子の横に解答冊子を置いて構いません。
問題冊子の本文と解説にある現代語訳を指でなぞりながら読み合わせをします。
数回読み合わせをした後、現代語訳を見ないで訳してみる。これを繰り返します。
古文は解法云々と言うよりも訳すことができるかどうかがすべてです。本文を訳せればほとんどの設問で正答することができるはずです。
ですから、ひたすら読み合わせをして単語や文法(ここでは助詞や助動詞の訳)とともに古文の文章に慣れることが最高の復習になります。
③背景知識(古文常識)
現代文と同じで、②をしっかりやれば本文内容が自分の血肉となっています。その文章で描かれている古文常識は自然と身についています。
3.漢文
古文とほぼ同じです(「暗記」がメインの科目です)。そして、古文よりも覚えることは圧倒的に少ないのが漢文です(文章の文字数も圧倒的に少ないですね)。
次のことができるように復習しましょう。
①書き下し文
まずはすらすらと読めるようにする必要があります。レ点や一二点に従って素早く読めるようにします。
音読することで漢文独特のリズムも身につくのでオススメです(音読を繰り返すだけでも漢文の力はつきますよ!)。
②重要漢字、重要句法
本文に出てきた重要漢字や重要句法を覚えます。
重要漢字は100個程度、重要句法は100個もなく、漢文で覚えるべき暗記事項はこれだけです。
古文も含めて他の科目と比べると、べらぼうに少ないですね。
それでいてセンター試験では50点の配点です。こんなにお得な科目はありません。
③現代語訳
古文②と同じです。問題冊子と解答冊子を並べて指でなぞりながら読み合わせをします。最終的には解答冊子を見ずに訳せるようにします。
④背景知識(漢文常識)
現代文や古文と同じで、③をしっかりやれば本文内容が自分の血肉となっています。その文章で描かれている漢文常識は自然と身についています。
いかがでしたか。以上が、国語の模試の復習方法です。
やるべきことは明確ですね。まとめます。
現代文…自分で模試を解き直したときに、このブログで説明したことと同じ説明ができるようにする。
古文…出てきた文法問題は完璧にする。本文を訳せるようにする。
漢文…本文をすらすらと読めるようにし、訳せるようにする。
ぜひ取り組んで国語力をつけてください。
このブログでも解説のラインナップを充実させていきますね。
頑張りましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。