高校教員の徒然日記

PMA~Positive Mental Attitude~

長野大学_国語_2019(平成31)年度_一般入試中期日程

こんにちは。きんこです。

 

長野大学平成31年度一般入試中期日程)の国語の解答解説です。

 


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このブログの「文章の読み方」などをどのように運用するのかに重点を置いています。

そのため、それらをお読みいただいていることを前提に説明をしていきます。まだご覧になっていない方は以下のリンクからご覧ください。

kinkoshin.hatenablog.com

kinkoshin.hatenablog.com

kinkoshin.hatenablog.com


この読み方、解き方を徹底することで入試問題を解けるようになるでしょう。

ぜひ身につけてください。

 


問題については、著作権の関係上ここに載せることはできません。

長野大学のホームページで過去の入試問題をダウンロードすることができますので、ご準備をお願いします。

www.nagano.ac.jp

 


平成30年度一般入試中期日程の国語については、著作権の関係でHPに掲載されていませんし、本番入試の際に問題は回収されているので、問題が世に出ることはありませんでした。

ですから、長野大学公立大学になってからの一般入試国語の問題を見ることができるのは、これが「はじめて」となります。

 

問題は大問3つから構成されています。

大問1が平成30年度の推薦入試国語の大問1と同じ形式であり、幅広い語句の問題です。

大問2と3は私立だった頃の長野大学の問題とも、平成30年度の大問2、3や平成31年度の推薦入試の問題とも大きく異なる形式です。

本文を丁寧に読ませることを目的とした問題や、解答をしっかりと指定字数に収めることができるかが試される記述問題が出題されています

これまでと出題形式は異なりますが、問題のレベル自体は非常に簡単だと言えるでしょう。

基本的な国語力があれば高得点を取ることが難しくありませんから、大問1の知識問題で如何に点数を落とさないかが勝負になるかもしれません

今後もこの形式が続くのかは何とも言えませんが(ちょっと簡単すぎると思うので)、2019年現在での長野大学中期日程の対策は、この問題と平成30年度推薦入試国語の大問1を解いてみるしかないでしょう。

(とはいえ、形式が変わる可能性も否定できませんから、長野大学の国語の問題はすべてやっておくべきだとは思います)

 


では、始めます。

 

はじめに解答をお示しし、その後解説をお伝えします。

 

[解答]

 

1 語句

 

問1

(1)②  (2)③  (3)②  (4)①

 

問2

(1)②  (2)④  (3)⑤  (4)②

 

問3

(1)④  (2)⑤

 

 

2 澁谷智子『ヤングケアラー-介護を担う子ども・若者の現実』

 

問1 

イ、エ

 

問2

 

問3

 

問4

五〇代以上の介護者のようにキャリアや人間関係、自分自身を築けているわけではないので、健やかな成長と教育の機会を保障した上で介護者としての部分のサポートが必要だ。(80字)

 


3 神里達博「世界の水問題 海外の水源に依存する日本」

 

問1

ア、オ

 

問2

ウ、エ

 

問3

イ、エ、オ

 

問4

日本は食料の海外依存度が高く、食料を生産するのに必要な大量の水を海外から買い入れていると言えるから。(50字)

食料を生産するには水が必要だが、日本は食料の海外依存度が高く海外の水を大量に買っていると言えるから。(50字)

 


[解説]

 

1 語句

 

問1 語句の意味

 

幅広く語句の意味が問われています

市販の現代文単語帳や語句の問題集を1冊仕上げましょう。

幅広い語句が問われるため、いわゆる評論語だけではなく四字熟語や故事成語、慣用句、カタカナ語なども収録されているものをオススメします。

また、教科書や問題集、模試、日常生活などでわからない言葉が出てきたら、その都度調べることを習慣としましょう。

上述しましたが、大問1で如何に点数を落とさないかが鍵となります。

 

問2 語句

 

問1の逆パターンで、意味から語句を選ぶことが問われます。

対策は問1と変わりません。

 

問3 語句の用例

 

語句の正しい使い方を答える問題です。

対策は問1と変わりません。

 


2 澁谷智子『ヤングケアラー-介護を担う子ども・若者の現実』

 

形式段落での説明になります。

1~15まで形式段落に番号を振ってください。

 

問1 内容説明

 

傍線部の内容と一致する選択肢を選びます。

注意すべきは「すべて選び」となっていることです

1つとは限らないので、ここを見落としては絶対にいけません。

 

内容説明ですから傍線部を言い換えてあげます

多くの問題は、主語や修飾被修飾の関係や形式段落や意味段落のつくりを意識したり、傍線部中の語句を言い換えたりしますが、この問題は単純に傍線部の内容を掴むだけです

 

傍線部の内容を分解すると 

①それまでの社会保障を立て直そうとする動きの中でコミュニティ・ケア製作が推進された

②地域コミュニティにおけるケアの担い手は家族・友人・近隣の人が中心

③公的なサービスは全体のケアのごく小さな部分を担うだけ 

以上3点です。

これを押さえて選択肢を見ます。 

ア 公的なサービスを全体のケアの中に位置づけた→③に反します

イ ①②と合っています

ウ 地域コミュニティにおけるケアの担い手はごく小さな部分を担う→③に反します(主語が違いますね)

エ ②③と合っています

オ 家族・友人・近隣の人が中心となりそれまでの社会保障を立て直そうとする動きの中で→①に反します(家族などが中心となって立て直そうとする動きではありません) 

 

傍線部の内容を主語や述語などをもとに分解し、それと選択肢を見比べるといいでしょう。

落ち着いて解けば間違えることはないはずです。

 


問2 内容説明

 

問1と同じパターンです。

これも「すべて選び」となっていることを見落としてはいけません

 

傍線部の内容を分解すると 

①2011年のイギリスの国勢調査

スコットランドウェールズを除くイングランドだけで16万6363人のヤングケアラーがいると報告

③5~17歳の人口に占めるヤングケアラーの割合はロンドン2.2%、北西部2.3%、南東部1.9% 

以上3点です。

これを押さえて選択肢を見ます。 

ア イングランドだけにヤングケアラーがいる→②に反します(イングランドだけにいるわけでなく、イングランドだけでも○○人いる、です)

イ 増加している→①に反します(単年度の調査結果であり、推移を示していません)

ウ ③と合っています

エ イングランドスコットランド…よりも多い→②に反します(スコットランドなどは数値が示されていません)

オ ロンドンはスコットランドよりも少ないがウェールズよりも多い→②③に反します(ロンドンとスコットランドウェールズは比較されていません) 

 

問1と同じく、傍線部の内容を主語や述語などをもとに分解し、それと選択肢を見比べます。

落ち着いて解けば間違えません。

 


問3 空欄補充

 

空欄補充問題は前後の文脈から判断します

今回の流れはこうです。 

しかし、そうなれば( あ )。そして、今日の家族は弱くなっている。 

 

空欄の直前に「そうなれば」という指示語があるので指示内容を確認します。

指示語が出てきたら、必ず指示内容を確認することが重要です。

指示語の指す内容は基本的に直前です。

今回も直前の「在宅福祉を充実させる方向になってきている」です。

 

「在宅福祉」とは「家で介護をする」ということですね(これくらいは常識として分かってください)

 

空欄の後ろは「そして」で続いていて「家族」の話です。

空欄の前の指示内容も「家で介護」つまり「家族」の話でしょう。

だとすると、空欄も「家、家族」の話になるはずです。

 

流れを確認するとこうなります。 

家で介護する方向になっている→しかし、家で介護する流れになると(あ)→家族も弱ってきている 

 

これを見ると(あ)に入るのが「家族が面倒を見なければいけなくなる」的な内容だと見当がつくことでしょう。

 

ここまで考えた上で、選択肢を見ます。

考えた内容になっているのはイしかありません。

 


問4 内容説明

 

記述問題ですが、本文のどの辺りを使うかという検討が容易につきます。

しかし、それを字数内に収めることが簡単ではありません。

この問題ではそこが試されるでしょう。

 

問題では2つのことが求められています。 

①今後、日本でケアを担う子どもや若者に必要な対応

②(子どもや若者と)五〇代以上の介護者との違い 

 

本文と設問を読みさえすれば、形式段落15が①に対する答え、形式段落14が②に対する答えになりそうだということは簡単に分かるはずです

 

まずは、答えのメインである①です。

形式段落15の「はじめ」が「ヤングケアラーに関しては」と始まっていますから、ここがそのまま使えますね。 

健やかな成長と教育の機会を保障した上で介護者としての部分をサポートすることが必要だ(41字) 

 

これに②の内容を足します。

形式段落14の「はじめ」が「五〇代以上の介護者の多くは」と始まっていますから、ここが使えますね。 

すでに自分の役割やキャリア、家族や人間関係、自分自身を築いた上で、ケアを担う(38字) 

 

これが「子ども、若者」との違いです。

つまり、「子ども、若者」はこれらが築けていないということです。

 

2つを単純に足すと80字以内に収まりますが、②は「五〇代以上の介護者」を主語としなければおかしな文となってしまいます。

ですから、形としては次のようにしたいところです。 

五〇代以上の介護者は~~~だが、子どもや若者は~~~なので、~~~が必要だ。 

 

これに先程抜き出した文を書き入れるとこうなります。 

五〇代以上の介護者はすでに自分の役割やキャリア、家族や人間関係、自分自身を築いた上で、ケアを担っているが、子どもや若者はそうではないので、健やかな成長と教育の機会を保障した上で介護者としての部分をサポートすることが必要だ。(111字) 

 

制限字数を大幅に超えてしまっていますので、これを削っていきます。

後半の内容は設問に対する答えのメインですから削ってはいけません

 

となると、大幅に削らなければいけないのは前半の内容です。

「自分の役割とキャリア」「家族や人間関係」「自分自身」と大きく3つに分けることができそうなので、それぞれを1つにします。その際には、より大きな意味を持つ方を選びます

 

また、今回の比較で重要なのは、これらを築いているか築いていないのかの部分なので「ケアを担っている」の部分も削っても大丈夫でしょう。

すると、こうなります。 

五〇代以上の介護者はキャリアや人間関係、自分自身を築いているが、子どもや若者はそうではないので、健やかな成長と教育の機会を保障した上で介護者としての部分をサポートすることが必要だ。(90字) 

 

これでも字数をオーバーしています。

 

次にどうするかというと、設問では「子どもや若者に対して何が必要か」が問われているので、あえて「子どもや若者」という主語を書く必要はありません。

(たとえば「彼はどういう気持ちか」という設問に「彼は」という主語を書かずに「○○という気持ち」と答えるのと同じです)

 

単純に主語を削ると 

五〇代以上の介護者はキャリアや人間関係、自分自身を築いているが、そうではないので、健やかな成長と教育の機会を保障した上で介護者としての部分をサポートすることが必要だ。(83字) 

となり、意味がいまいち分からなくなってしまうので、うまく文意が通じるように書き直すとこうなります。 

五〇代以上の介護者のようにキャリアや人間関係、自分自身を築けているわけではないので、健やかな成長と教育の機会を保障した上で介護者としての部分のサポートが必要だ。(80字) 


使う部分は容易に分かるものの、それを制限字数に収めることが難しい問題です。

長野大学の記述問題はこの傾向にありますから、それらを使って練習することをオススメします

 


3 神里達博「世界の水問題 海外の水源に依存する日本」

 

形式段落での説明になります。

1~20まで形式段落に番号を振ってください。

 

問1 内容説明

 

大問1の問1、2と同じパターンです。

これも「すべて選び」となっていることを見落としてはいけません

 

傍線部の内容を分解すると 

①この湖(アラル海)は中央アジアカザフスタンウズベキスタンをまたいでいる

②この湖(アラル海)は、かつては琵琶湖の約100倍の湖水面積であった

③この湖(アラル海)は、かつては世界で4番目の湖水面積であった 

以上3点です。

 

傍線部に「かつて」とあり、直後で「しかし」の逆接に続いて「いま」の説明がされていますから、これも確認しておきます。 

アラル海は、今では10分の1程度の面積に縮小している

→つまり、傍線部②、③は「かつて」のことであって「いま」のことではないということを確認しておきます。 

 

これを押さえて選択肢を見ます。 

ア ①と合っています。
ちなみに「以上・以下」はその前に書かれている数値を含み(だから今回は2カ国も含む)、「未満」は含みません(2未満だとしたら2は含まない)。

イ 「かつては琵琶湖の約100倍の面積があったが、世界で4番目の湖水面積になってしまった」→②とは合っていますが③に反します(前後が「が」という逆接で接続しているので、この文の後半は「かつて」の対比、つまり「いま」の話になっており、それは文末の「なってしまった」という表現からも分かります。後半の内容も③より「かつて」のことですから、この選択肢は間違いですね)

ウ 「この湖の大きさは…ウズベキスタンよりも大きかった」→①に反します(「より」は比較をあらわしますが、湖の大きさとウズベキスタンなどの国の大きさは比較されていません)

エ 「この湖の大きさは、カザフスタンから…琵琶湖までであった」→①、②に反します(どこをどう読んでもこんな説明にはなりません)

オ ②と合っています。 

 

傍線部の内容を分解して理解すれば何も問題はないはずです。

 


問2 内容説明(指示語)

 

大問1の問1、2、大門2の問1とほぼ同じパターンです。

ただ「全体」の指示する内容によって内容が変わるため、それを押さえることがプラスされています。

また、これも「すべて選び」となっていることを見落としてはいけません

 

傍線部の内容を分解すると 

①地球上の水の量は一定だが、淡水は2.5%しかない(淡水は地球上の水の量の2.5%)

②実際に使えるのは、(①「淡水」よりも)さらに少なく地表に近い水だけである

③実際に使えるのは、全体の1万分の1程度だ 

 

③の「全体」は何を指しているのでしょうか。

指示語の指す内容は基本的に直前の内容です

ですから、①にある「地球上の水の量」か「淡水」と考えられます。

選択肢を見ると、ア~ウが「淡水」としているもの、エ~オが「地球上の水の量」を指示内容としている説明となっています。

 

まず「全体」が「淡水」を指している場合を考えます

①より、淡水は地球上の水の量の2.5%ですから「地球上の水の量>淡水」だと分かります。

また、③の「全体」に「淡水」を当てはめると「実際に使えるのは淡水の1万分の1」となり、実際に使えるのは淡水よりもはるかに少ないことが分かります。

つまり「地球上の水の量>淡水>実際に使える」となります。

 

以上を踏まえてア~ウを見ます。 

ア 「『使える水の量』は地球上の水の量の2.5%程度」→①に反します(地球上の水の量の2.5%なのは淡水です)

イ 「『使える水の量』は地球上の水の量の1万分の1程度」→①③に反します(淡水は地球上の水の量の2.5%であり、「使える水の量」はその地球上の水の量の2.5%だけの淡水の1万分の1となります。つまり、地球上の水の量の2.5%のさらに1万分の1でなければいけません)

ウ ①③と合っています(イの説明から分かるはずです) 

 

もし「ことば」だけの説明で分かりづらければ実際に数字を当てはめてみましょう

「地球上の水の量」を100とすると

「淡水」はそれ(地球上の水の量)の2.5%ですから2.5

「実際に使える水の量」はそれ(淡水)の1万分の1ですから0.00025となります。

 

以上を踏まえて選択肢ア~ウを見てみます。 

ア 「使える水の量」は地球上の水の量の2.5%→これでは「使える水の量」が2.5となってしまいます

イ 「使える水の量」は地球上の水の量の1万分の1→これでは「使える水の量」が0.01となってしまいます

ウ 「使える水の量」は地球上の水の量の1万分の1よりはるかに少ない→「使える水の量」は0.00025であり、地球上の水の量の1万分の1は0.01ですから正しいですね 

 

このように「ことば」だけで理解しにくいときには、具体的な数値を入れてみましょう。

 


次に「全体」が「地球上の水の量」を指している場合を考えます。

①より、淡水は地球上の水の量の2.5%ですから「地球上の水の量>淡水」だと分かります。

また、③の「全体」に「地球上の水」を当てはめると「実際に使えるのは地球上の水の量の1万分の1」となります。

つまり、こちらも先程と同じく「地球上の水の量>淡水>実際に使える」となります。

 

こちらは、具体的な数値を当てはめた方が断然分かりやすいですね。

「地球上の水の量」を100とすると

「淡水」は「地球上の水の量(100)」の2.5%ですから2.5

「実際に使える水の量」は「地球上の水の量(100)」の1万分の1ですから0.01となります。

 

以上を踏まえてエ~オを見ます。 

エ 「使える水の量」は地球上の水の量の1万分の1→上記の内容と合っています

オ 「使える水の量」は地球上の水の量の1万分の1よりもはるかに少ない→エのように1万分の1でした 


以上からウ、エが答えだと分かります。

 


問3 内容合致

 

この問題は各選択肢と本文とを照らし合わせて判断する必要があります。

選択肢を見たときに、この内容は本文の「あの辺り」に書いてあったな、と分かることを目指しましょう。

「選択肢→あの辺りだな→本文で確認」の順です

これはセンター試験などの問6なども同じですね。

また、この問題も「すべて選び」となっていることを見落とさないようにしましょう

 

では、1つずつ見ていきます。 

ア 形式段落17の内容です。オッケーです。

イ 形式段落9の内容です。形式段落9では「地球温暖化の影響も指摘されはじめている」と書かれており、選択肢のように「地球温暖化の影響によるものが多い」のではありません。誤った選択肢です。

ウ 形式段落18の内容です。オッケーです。

エ 形式段落14辺りの内容です。本文では「バーチャル・ウォーターの輸入を控えるべき」とは述べられていません。誤った選択肢です。

オ 形式段落5の内容です。形式段落5では「世界の水に関する課題は不足にある」と述べられていますから、選択肢の「不足している地域もわずかに存在する・世界には多くの水資源がある」と合っていません。誤った選択肢です。 

 

以上から、イ、エ、オが答えです。

 


問4 理由説明

 

日本が海外の水源に依存していると言える理由が問われています。

傍線部がないので、まずは本文のどの辺りに書かれていた内容かを確認します

設問中にある「バーチャル・ウォーター」「海外の水源」「依存」から形式段落14辺りだということは容易に分かります。

 

形式段落14の「おわり」の一文を確認します。

「さらにこのことは、私たちの生活が、海外の水源の量や質に大いに依存していることをも、示している」

 

「このこと」が「依存していることを示している」のですから、「このこと」の指す内容が「依存している」理由です。

指示語の指す内容は基本的に直前です

ここでは、直前の「私たちは、遠い海の向こうの国々の貴重な水を大量に買い入れること」です。

 

これが理由です。 

海外の水を大量に買い入れていると言えるから。(22字) 

 

次になぜ「海外の水を買い入れている」と言えるのかを説明します。

ここで、形式段落14の内容を「はじめ→なかほど→おわり」に注目してまとめてみます

 

「日本は食料の海外依存度が高いのでバーチャル・ウォーターの輸入量多い→海外の水を大量に買い入れている→海外に依存している」

 

つまり、食料の海外依存度が高いため、海外の水を大量に買い入れていることになるわけです。

これがどういうことかは形式段落12、13で述べられていました。 

食料を生産するには水が必要である。 

 

つまり、このような流れになります。

食料を生産するには水が必要→海外で作った食料を日本は輸入している→海外の水を輸入している(買い入れている)ということになる→海外の水に依存していると言える

 

以上の内容をまとめるとこうなります。 

食料を生産するには水が必要だが、日本は食料の海外依存度が高く海外の水を大量に買っていると言えるから。(50字) 

 

日本は食料の海外依存度が高く、食料を生産するのに必要な大量の水を海外から買い入れていると言えるから。(50字) 

 

 


いかがでしたか。

 

大問2、3はそれほど難しくなかったのではないでしょうか。

とはいえ、多くの問題が通常の国語の問題集にあるようなものではなく「一文の内容をしっかりと読み取れているか」を問う問題になっています。

このような問題集はないため、参考書や問題集などで対策を練ることは難しいと思います。

一文一文を丁寧に読むことを習慣化すること(それは一文を分解して理解すること)が対策となるでしょう。

はじめにもお伝えしましたが、大問1でどれだけ点数を取れるかが勝負になると思われます。語句の学習は必ず取り組んだ方がいいでしょう。

長野大学一般入試中期日程の国語の問題は、今現在この問題しか見ることができません。この傾向が今後も続くのかどうかは何とも言えないところです。

ただ、記述の問題などに関しては長野大学の他の国語の問題で練習することができますので、推薦入試の国語や私立大学の頃の国語に取り組んでおくといいと思います。

特に平成30年度推薦入試は大問1が語句の問題となっていますので、取り組む価値がありそうです。

 


頑張ってください。

 

では、これで終わります。


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