高校教員の徒然日記

PMA~Positive Mental Attitude~

古文の学習・勉強②「古典文法の学習(模試対策)」

こんにちは。「きんこ」です。

 

今回は、古典文法を学習するにあたっての内容です。

 


Twitterでは新着記事や役立つ情報をお知らせしているのでぜひフォローしてください。

また、質問もこちらからどうぞ(^_^)

 

 

古文を学習するにあたっての目標は「現代語訳できるようになること」であり、そのためには古文単語を覚えることと古典文法をマスターすることが必要です。

 

目標や古文単語についての記事は以下のリンクからご覧ください。

kinkoshin.hatenablog.com

kinkoshin.hatenablog.com

 

 


「文法」と聞くと、それだけで「いや~」という声が聞こえてきそうですが、古典文法はまったく難しくありませんし、覚えなければいけないことも多くありません。

むしろ、少しの古典文法を理解して覚えるだけで、古文が格段に面白くなります。

それは、文法を知ることで「古文が読めるようになる」からです。

古典文法は頑張れば1週間でマスターもできます。

サクッと勉強しちゃいましょう。

 


まずは古典文法を学ぶ意義について「古文単語の学習」の記事でお伝えした内容と重なる部分が多いですが今一度確認します。


次の現代語の文を見てみます。

 

 

先週、私は花屋さんに行って、カーネーションを買った。 

 

この文を単語に分けるとこうなります。

 

 

先週(名詞)、私(名詞)は(助詞)花屋さん(名詞)に(助詞)行っ(動詞)て(助詞)カーネーション(名詞)を(助詞)買っ(動詞)た(助動詞)。 

 

この中にある「先週、私、花屋さん、行く、カーネーション、買う」のような名詞や動詞で、日常的によく使う言葉が覚えるべき重要単語でした。

そして、古文の4分の1から3分の1はこのような使われる重要単語から成っており、その単語数は300語程度でした。

 

では、今回のメインである文法です。

 

先程の例文は、全部で11の単語から成っていて、そのうち助詞と助動詞が5つです。

現代文に限らず古文も含めて日本語の文を構成する約半分は助詞と助動詞です

つまり、これらの用法(使い方)が分かると文章の半分は分かるということになります。
古典文法というのは主に助詞と助動詞のことです(他に敬語の用法などがあります)。

また、助動詞の数は約30個、覚えるべき助詞の数は約25個です。

古典文法で覚えるべきことはこの助詞、助動詞の用法の50個程度と敬語の用法だということです。

そして、これらの用法を覚えることで古文の2分の1が理解できます(先程の重要単語と合わせれば4分の3以上を読むことができるということになります)。

 


次に、いつまでにどのような古典文法を学べばいいのかという目安を見てみます。

 

大学受験に必要とされる古典文法の分量は多くはありませんから、一気にやってしまっても問題はありません。というか、それができるのならば、そうした方がいいです。

 

ただ、今回は各時期の「模試」に出題される古典文法を参考にして、古典文法を学ぶ順と時期としたいと思います。

 

この理由については「模試を受ける意味」の記事に書いてありますのでご覧ください。

kinkoshin.hatenablog.com

 

上記の記事から分かるように、古典文法は高1から高2で完成するように計画することが重要です(高3ではすべての文法事項が問われます)。

 

その時期と内容がこちらです(通し番号をつけているのはブログでまとめていくからです)。

 

1年夏までに学ぶべき古典文法

(高1総合学力テスト7月(進研)や第2回全統高1模試)

 

1.五十音図歴史的仮名遣い、品詞、活用

2.用言(動詞、形容詞、形容動詞)、係助詞(係り結び)、音便

3.文法的な説明ができる、適切な形に直すことができる

 

1年秋までに学ぶべき古典文法

(高1総合学力テスト11月(進研)や第3回全統高1模試)

 

4.助動詞と助詞の学習で押さえることと助動詞の接続

5.助動詞①(ず、き、けり、つ、ぬ、たり、り、なり、たり、む)、確述用法

6.「む」の訳し分け、「ぬ」「けり」「し」の識別、「なり」の識別(伝聞推定を除く)

7.助詞①(ば、にて・して、の・が、係助詞(特に「か・や」)、ど・ども、とも)

 

1年冬までに学ぶべき古典文法

(高1総合学力テスト1月(進研)や第4回全統高1模試)

 

8.助動詞②(る、らる、す、さす、しむ、んず、べし、じ、らん、けん、なり、めり)

9.「る」「らる」「す」「さす」の訳し分け、「る・れ」「に」「なり」「なむ」の識別

 

2年夏までに学ぶべき古典文法

(高2総合学力テスト7月(進研)や第1回全統高2模試、第2回全統高2模試)

 

10.助詞②(だに、すら、さへ、し、より、もの系、に、で、係助詞の特殊用法(特に「くは」「ずは」)、「だに」の構文

 

2年秋までに学ぶべき古典文法

(高2総合学力テスト11月(進研)や第3回全統高2模試)

 

11.助動詞③(まし、まじ、ごとし、らし、まほし、たし)、反実仮想

12.敬語①(敬語学習で押さえることと学習手順、本動詞と補助動詞、覚えるべき敬語)

13.敬語②(敬意の対象)

 

2年冬までに学ぶべき古典文法

(高2総合学力テスト1月(進研)や全統記述高2模試)

 

14.助詞③(念押し、願望)

 


これらはあくまで目安です。

確実に文法で得点したい場合は、1つ先の内容までやると文法問題を間違えることがなくなります(100%とは言いませんが…)。

 

また、模試では「それまでの内容プラス新しい内容」という問われ方になるので、はじめからマスターしていくことが必要です(とはいえ、問われやすいのはその模試で新たに増える内容ではありますが)。

 

この順で学習を進めることで、しっかりと古典文法を身につけることができます。

さらには、各模試で学習した内容が定着しているかどうかを確認することもできます。

はじめにお伝えしたように、文法を身につけることで古文の半分を理解できるようになります。

文法の詳しい内容については別の記事でお伝えします(上記の通し番号で書いていきます)ので、そちらで学習を進めましょう。


Quizletでの問題演習も作成していますので、ブログで覚えるべき文法内容を確認して、Quizletで問題形式で学習を進めることができるはずです。

 

それほど大変ではないので、さくっと文法をマスターしてしまいましょうね。

 


今回は古典文法の学習についてでした。

次回の記事では古文常識について説明をします。

ぜひ読んでみてくださいね。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

 


現代文や模試、入試過去問についての記事もあります。

kinkoshin.hatenablog.com

 

Twitterでは新着記事や役立つ情報をお知らせしているのでぜひフォローしてください。

また、質問もこちらからどうぞ(^_^)