高校教員の徒然日記

PMA~Positive Mental Attitude~

アナザースカイでの堀江貴文氏の言葉「前提条件として、共有しなきゃいけない教養があるんですよ」から考える

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

 

「前提条件として、共有しなきゃいけない教養があるんですよ」 

 

先日放送されたアナザースカイでの堀江貴文氏の言葉です。

10年前にテレビ局を買収しようとした目的は「サブスプリクションモデル」をやろうとしていたからだったが誰にも理解してもらえなかったと語りました。今なら「アマゾンプライム」のようなものだと言えば多くの人がイメージできますが、当時は誰もイメージできなかったというわけです。

 

その話に続いた今田耕司氏の「説明があんまり足らんと人には伝わらないんだ」という言葉に対する彼の返答がこれです。

 

 

「説明は僕はうまい方だと思います。うまい方なんですけど、前提条件として共有しなきゃいけない教養があるんですよ。本をたぶん何百冊か読まないといけないぐらいの教養が前提にあった上で話してるんで『分かんねぇよ』ってなっちゃう」 

 

何かをするときには前提となる知識や教養がなければ話になりません。前提条件を満たしていなければ理解はできないということです。理解ができないから話を前に進めることはできませんし、多くの人は理解できないことを頑張ろうとはしません。そこで思考がストップしてしまうことになります。

 

このように考えると、私たちがやるべきことは「前提条件を身につけていくこと」と分かります。その前提条件にも前提条件があるでしょうから、さらに小さなことから身につけていく必要があります。

学習ならば、基礎を積み重ねて標準へ、標準を積み重ねて応用・発展へと行き着くと言えそうです。


私たちは突然大きなことはできません。小さなことを積み上げることが大きなことへと繋がっています。数百冊の教養の積み重ねが「サブスプリクションモデル」というシステムへの理解に繋がると堀江氏が述べたのと同じです。

 

ですから、まずは「小さなこと」を積み上げる必要があるのです

 


では、積み上げるべき「小さなこと」とは何なのでしょうか。

 

私は、この「小さなこと」には2種類あると考えています。

 

1つは、その段階で「目標に通じていると分かっていること」です。目標のために必要であるとあらかじめ分かっているものです。

 

大学入試で求められる小論文を書くことが目標ならば、課題文を読み取る力、要約する力、論理的な文章を書く力、自らの意見を考える力などが挙げられるでしょう。

この「小さなこと」は誰でもやるはずです。なぜなら、絶対に必要であると分かっているからです。


しかし、大切なのはもう1つあるということです。それは、その段階では「目標に通じるとは思っていなかったこと」です

 

自分では目標に通じるとは考えてもいなかった、もしくは無駄だと思っていたようなことが実は目標達成に大きな影響を与えるようなものです。こちらについては結果論でしか語ることはできません。その段階では必要だと分からないからです。

小論文で例えるなら、授業中の雑談や家庭科の授業で習ったことが課題文の内容であったとか、たまたま見ていたニュース番組について親と話したことが問われるような問題だったという場合です。これらは小論文のためという意識はなかったはずです。しかし、結果論として非常に役立ったわけです。

 


スティーブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学卒業式でのスピーチは有名ですが、そこでもこのことに通じることが語られています。彼が話した3つの話の1つめです。ググればすぐに読むことができるでしょうから、是非読んでもらいたいと思います。

 

簡単にまとめると、興味に任せて潜り込んだカリグラフの授業が、10年後、マッキントッシュの成功に大きく貢献したという話です。そして、このことから「将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎ合わせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです」と語りました。

 


堀江氏が述べた何百冊か読まなければいけない教養というのも、ジョブズ氏の言う点と点のようなものだと考えられます。

 


その段階で必要だと分かっているものと、その段階では必要だと思っていなかったけれど自分の中に蓄えておいたもの。

目標の達成や、自分が思っていた以上の結果が出るときというのは、この2つがうまく融合したときに起きます。


忘れてはいけないのは、後者は「結果論として必要だと分かる」ということです。今やっていることが「必要」だと分かっているからやっているわけではありません。とりあえずやってみたことが後々実を結ぶことがあり、それがブレークスルーに必要不可欠の要素になりうるということです

 


初心者が熟達者に物事を習うとき、なぜこんなことをやるのだろうと疑問に思うことがあります。しかし、後々それは必要だったことに気付けるわけです。

大学受験や資格試験に向けた学習の中で、なんでこんなことをやる必要があるんだろうと思うこともあるでしょう。しかし、後々それが必要になってくるものなのです。


私は運動部の顧問なのですが、こういう場面がよくあります。

 

生徒は「この練習にどんな意味があるのですか」とすぐに聞いてきます。「いいから黙ってやっておけ」と答えることなどできるわけもなく、「こうこうこういう理由で必要なことなんだよ」と教えます。それでも、そのときの生徒のレベルではそのことが理解できません。結局よく分からないけど、先生が言っているから仕方なくやるようなことになります。

しかし、競技レベルが上がったある瞬間、突然こう言うのです。「先生、あの練習ってこういう意味があったんですね!やってて良かったです」「……(いやいや、そうやって説明したじゃん。ま、分かってくれたならいいか…)」

 

説明を受けてもよく分からなかったものが、ある程度のレベルに達すると突然言っていたことが分かるようになる。このような経験は誰にでもあると思います。

 

部活動に限らず、国語を教えていても、大学受験に向けた計画を一緒に立てていても同じようなことは多々あります。

 

これらのことから確実に言えることはこれでしょう。

 

 

未熟であるのに取捨選択ばかりする人はなかなか成長できない。
何でも吸収しようという姿勢の人は大きく成長できる。 


その時点で理解できることもあれば理解できないこともあります。そして、そのどちらも必要なことなのです。だから、その時点で自分にとって必要だと分かっていることだけではなく、不要だと思うこともやっておくことは大切なのです

 

私たちは答えが分かっている迷路を歩いているわけではありません。答えのない「自分の人生」を歩いているのですから目の前の「小さなこと」を1つ1つやっていくことが重要なのです。


変化の激しい時代だからこそ「前提条件」として明らかに必要なもの以上に、今の段階では必要だと気付けていないものが多くあるはずです。明らかなものを蓄えるのは当然として、必要だと思えないようなこともどんどん蓄えようとする姿勢を持つことが求められます。

 

字義通りの「先見の明」と、結果論としての「先見の明」があるのです

 


このことをちょっとだけでも意識して、「前提条件」としての「小さなこと」を積み上げるだけでも未来は大きく変わると思いませんか。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

ドラマ「僕の生きる道」中村秀雄の言葉「あと1年と思って何もしない人は…」から考える

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

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「あと1年と思って何もしない人は5年あっても10年あっても何もしないでしょう」

 

2003年に放送されたテレビドラマ「僕の生きる道」は、草薙剛氏が演じる進学高校の教員である中村秀雄を描いた作品です。

 

3年生の担任である中村は健康診断の結果、胃癌のため余命1年と宣告される。それまで何の目的も持たず、なんとなく人生を送っていた中村は自暴自棄に陥るが、残りの人生を精一杯生きようと決意する…という内容です。

 

「死」をテーマとしながら「生きていくことの本当の意味」を問いかけた作品として、歴史に残る名作と言っても過言ではありません。私の好きなドラマベスト3には入る作品です。主人公が高校教師ということも影響しているかもしれませんが。

 

今日紹介した言葉は、その中村先生が生徒たちに言った台詞です。

「まだ先のことだから」「時間はまだあるから」と言って物事を先送りにする人は、いつまで経ってもそのことに手をつけることはありません。

やるべきこと、やらなければならないことが分かっていながら、それを後に回すとどうなってしまうでしょうか。後でやろうと思っていた「その時」になったら他にやることができているでしょうから、結局いつまでもできないということになってしまいます。
せいぜい締め切りギリギリになって、慌ててやるくらいのものです。そうしてやったとしても、ギリギリの時間だけで仕上げたものはその場をしのぐ程度のレベルにしかならないでしょう。

だから、いつかは「やる」と決まっていることならば、今すぐにやる必要があります。そうしなければ、いつまで経ってもやる「その時」は来ませんし、今からやることでより良いものにすることができます。

 

いま、自分がやるべきことを思い浮かべてください。その多くには期限があることと思います。なかには期限が目の前に迫っているものもあるでしょう。いま、それをやらなければやり始めたときには「時すでに遅し」となってしまいます。

 

私たちが持っている「とき」は、常に「いま」しかありません。

「いま」やらなければ、やる「いま」はいつまでも来ません。


いま、自分が持つやるべきことの期限を長いと捉えるか短いと捉えるかは人それぞれですが、どちらで捉えたとしても「いま」やることは決まっています。

いま何もしない人は満足できるくらいにやり切ることはできずに終えるでしょう。

いま取り組み始めた人は、満足のできる結果を手にすることができます。

 

成功する人と失敗する人。

それは、いまこの瞬間に何をしているかで、すでに決定づけられてしまっているのです。

 

「やりたい」と言葉で言っていても、実際の意識や生活はどうでしょうか。

もしやっていないとすれば、いま変わらなければいつまでも変わることはありません。

時間は刻一刻と過ぎています。

どんなに些細なことからでも構いません。

やりたいこと、やるべきことを、いますぐやってみましょう。

 

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

エイブラハム・リンカーン氏の言葉「そのことはできる それをやると決断せよ」から考える

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

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「そのことはできる それをやると決断せよ それからその方法を見つけるのだ」 

 

アメリカ第16代大統領であるエイブラハム・リンカーンの言葉です。

奴隷解放の父と呼ばれ、黒人奴隷を解放したことで賞賛されます。最後には暗殺されてしまいますが、偉大なことをやり遂げた人物だということに異論はないでしょう。

 

成功のためのたった1つの方法は「成功するまで続けること」です。
成功するためのたった1つの方法 - 高校教員の徒然日記

 

また、物事に対して用意周到になるのではなく、とにかく挑戦し続けることが重要であるとも書きました。
中村俊輔氏の言葉「課題が出てこない試合なんてない」から考える - 高校教員の徒然日記

 

ただ、それ以前の大きな問題を忘れていました。

 

それは、何を「やる」のかを明確にし、「やる」ということを決断するということです。

 

これなしに目の前のことをただ継続しても「成功」はありません。

なぜなら、何が「成功」なのかが分からないからです。

 

自分の考える「成功」の形を思い描くことが必要です。

自分は何をやりたいのか。どのようになりたいのか。

これを具体的に考えることから、すべては始まります。

 

「成功」の形を思い描いたのなら、「そのことはできる」、だから「それをやる」と決断することが重要だとリンカーンは述べます。

成功するたしかな道筋があり、目標に向かっていくという順ではありません。必ず達成するという強い気持ちが先にあって、それからその方法を探していくのです。

 

自分は必ずできる。絶対に成功する。自分にはその力がある。

こう信じることが「信念」となります

 

簡単に「信念」なんて書きましたが、「信念」を持つことは簡単ではありません。

はじめから自分に自信を持っている人などいないからです。

 

自信というのは何かをやり遂げた経験があって、はじめて手に入れることができるものだと考えられます。しかし、このように言ってしまうと、自信も経験も手に入らないことになってしまいます。

 

自信がないから新しいことに挑戦しない。挑戦しないからいつまで経っても何かをやり遂げることなく自信もつかない。

これが、なんとなく惰性で人生を送ってしまう人の典型例です。

そんな人生では後悔することの方が圧倒的に多いでしょうし、最期の時に「満足のいく人生だった」とこの世を去ることなんてできないでしょう。

 

「信念」を持つためには、何となくやっていたことが大きな自信に繋がるような経験となるか、自信はないけれども何かに挑戦していくかの2つの道しかないということになります。

 

前者は受動的であり、後者は能動的です。

受動的な方法を選んだとしたら、自ら何かに向かっているわけではありませんから、それがいつ叶うのかまったく分かりません。

能動的な方法を選べば、叶うかどうかは別としても、自分次第で経験をどんどん積むことができます。

 

「信念」を持つことができるような人物になるためには、どちらのほうが良いかは誰にだって明白なことです。

 

初めは誰だって自信を持っていません。できる確信だってありません。それでも、自分にはできると信じ挑戦することが必要なのです。このように自分を信じることが絶対にそれをやり遂げるという強い意志の源となります。そして、強い意志があるからこそ、実現するための方法を本気で探すことができるのです。


自分は何をしたいのか。

まずはそれを自問自答することです。

誰にだって、やりたいことはあるはずです。

やりたいことがないと悩む人は、無意識に実現する可能性が低いと決めつけて諦めてしまっているだけです。

私たちは何だってできます。諦める必要はまったくありません。

不可能だという思い込みをなくせば、私たちの可能性は無限です。

 

自分が望むことは何なのか。

それを思い出して、もしくは見つけて、「やる」ことを決断しましょう。

その「決断」が「成功」の始まりです。

 

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

中村俊輔氏の言葉「課題が出てこない試合なんてない」から考える

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

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「課題が出てこない試合なんてない」 

 

フリーキックの名手と言われ日本代表としても活躍したプロサッカー選手、中村俊輔氏の言葉です。「天才だ」とまで評価された彼でも常に課題があったことが分かります。


何かに挑戦しているとき、私たちの目の前には絶えず課題があります。自分がどのレベルに達しているかは関係ありません。初心者であろうと熟達者であろうと、課題が尽きることはないのです。

 

そして、その課題を乗り越えるたびに私たちは成長できます。目の前にある課題こそが成長するために必要なものだということです。

 

成功している人やうまくいっている人を見ると、課題なんてないんだろうと感じてしまいます。才能があるから何でも楽々とクリアするんだろうなと思ってしまいます。

 

しかし、この世に課題がない人なんて存在しません

存在しているのは、課題に真正面から立ち向かう人と、課題を前に立ちすくむ、もしくは後ろを向いてしまう人のどちらかです。

 

たとえ困難に見えても課題に立ち向かい、試行錯誤を繰り返しながら挑戦し続ける。自分自身の力を信じてやり続ける。

もし課題をクリアするために「才能」なるものが必要だとするなら、「課題を乗り越える力」が才能ではなく、「課題に立ち向かうこと」が才能だと言えます。

課題に立ち向かっていく人だけが成功者となることができるのです。

 

中村選手が偉大なプレーヤーとなったのは、課題に対して常に真摯に向き合ってきたからでしょう。自分の足りないところを見つめ、それを改善してきたからこそ素晴らしいプレーヤーとなったのです。

 


ただ、ここで絶対に見落としてはいけないことがあります。それは「試合」をしないと、そもそも乗り越えるべき「課題」が出てこないという視点です。

 

高校生を指導していると、彼らが2パターンに分かれることが実感できます。

 

用意周到に準備をして完璧な状態になってから挑戦しようという者と、準備はそこそこにとにかく挑戦する者です。

 

個人の性格の違いや考え方の違いから来るものでしょうから、この2つに優劣はありません。しかし、このどちらが成功していくかということははっきりしています。

 

後者の「準備はそこそこにとにかく挑戦する者」、彼らの方が成功していくことが圧倒的に多いのです

 

その理由は、「試合」を多くこなしているからに他なりません。試合で少しくらいつまずこうが、果敢に挑戦し続ける(再び試合に出る)のです。自分が未熟だと分かっている。分かっているからこそ何も恐れずに(もしくはたとえ恐れていても)試合に出続けます。そして、そのたびに課題を見つけ、その課題をクリアしようとあがくのです。

 

逆に、用意周到に準備をして物事に臨もうとする者はなかなか成功できません。彼らの多くからは「失敗してはいけない」「失敗することは恥ずかしい」「完璧なものでないと見せることはできない」という思いを強く感じます。そこにはプライドも関係しているかもしれません。しかし、このような姿勢でいると「試合」に臨む回数が劇的に減ってしまいます。それは課題を見つけるチャンスを失っていることと同義です。むしろ、自分の課題を見たくないから一歩を踏み出そうとしないのかもしれません。

 

このように考えると、たとえ準備が不十分であったり力が足りなかったりしても、挑戦する機会が多い者の方が大きな成長に繋がることは明白です。


まずは行動を起こす。すると必ず課題が出てくる。その課題をクリアするための行動を起こす。また課題が出てくる…。

 

何事かで成功するためには、自身の成長は不可欠です。

自身の成長は課題に挑戦することがもたらしてくれます。

課題を見つけるためには、試合に出ること、すなわち行動することが必要です。

 

立ち止まっていても成長をすることはできません。

トライ&エラーを繰り返すことで成長することができます。

その成長の先に成功があります。

初心者であろうが熟達者であろうが同じです。

 

とにかく前に進んでみませんか。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

継続のための心構え「たった5分」

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

何かをやることを決意しても、なかなか続けることができないことがあります。

 

成功するためには継続が大事だということが分かっていても、多くの人にとって継続することは難しいのです。

 

その理由は「本当にそれをやりたいのか」ということにつきるのですが、心の底からやりたいことに出会う前は継続が困難なのは仕方ないかもしれません。

 

そこで今日は、少しでも継続することができる契機になるような話をしたいと思います。


まずは、この言葉を紹介します。

 

 

たった5分!畜生!私は一生を通して5分遅れ通しだった

 

 

アメリカの社会学者チャールズ・クーリーの言葉です。

5分くらいなら遅れても大丈夫。誰もが持ってしまうこの気持ち。

でも、その5分が自分の人生を大きく変えてしまっていることに我々はなかなか気付くことができません。

たった5分に過ぎないその時間が人生に与える影響は本当に計り知れないのですが、その時点でそのことに思いを馳せることは難しいのです

 

彼の言葉は、自分の人生を振り返ってみたときに「たった5分」遅れっぱなしだったことによる影響が大きいということに気付いたときの気持ちでしょう。

心の底から「畜生!」という気持ちになっていることが伺えるのではないでしょうか。

 

世の中のほとんどのことには「期限」が設けられています

単に何かをやり遂げることが重要であるようなこともありますが、「期限」があるものに関してはそうではありません。

そこでは、期限内に終わらせることが最も重要な要素になります

受験や試験、イベントや仕事だって、やるべきことを期限内に終わらせることができなければ全く意味がないのです。

 

いくら皆で協力し楽しく準備をしても、完成しなかったら良い思い出とならない可能性が高くなります。

いくら必死で勉強し合格したいという強い気持ちを持っていても、範囲を終えることができなかったら合格することはできないでしょう。

 

 

「期限を守る」ということに中間地点は存在しません。

守れたか、守れなかったか。0か1かの2つしかないのです。

 

先程の言葉をもう一度見てみましょう。

遅れたのはたった5分かもしれません。

でも、「期限を守る」という観点から見てみると、常に「0」でしかなかったということになってしまいます。

一生を通じて何も積みあげることができなかったということになってしまうのです。

 

我々は常に何かしらの「期限」を持っているはずです。

それら1つ1つの期限をしっかりと守り、いまを生きることができるか。

身近な期限を守ることができない者に、人生にとって大きな転機となるような期限を守ることなんてできないでしょう。

 

私たちは突然大きなことができるようになるのではなく、日ごろの小さなクリアを通して大きなことをもできるように成長します。

 

それは「期限を守る」ことも同様です。

些細なことでいいのです。身の回りの小さな期限を守るという生活の積み重ねが、大きな期限を守ることにつながります。

期限までに余裕のあるもの、ないものと様々あるでしょうが、それらをしっかりと仕上げることで「期限を守る」ことが当然の人間になることができるのです

 

チャールズ・クーリーはこうも述べています。

 

 

「明日はなんとかする!」と思うのは馬鹿者だ。「今日なんとかする!」でも遅すぎる。賢者は昨日のうちに、済ませているものである。

 

 

何かを継続するということは、身近にある期限を守り続けるということでもあります。

 

いつまでに何をやるのか。この時間意識こそが「継続」するための要素の1つであることは間違いないでしょう。

 

たった5分なのです。

 

そのたった5分を行動に移せるかがすべてだと心に留めてみませんか。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

2018年度第1回全統マーク模試_国語_第1問(評論)_解説

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

今回は、2018年度第1回全統マーク模試の国語 第1問の解説です。

 

このブログにある「文章の読み方」や「マーク式問題の解き方」をどのように運用するのかに重点を置いています。

そのため、「文章の読み方」「マーク式問題の解き方」をお読みいただいていることを前提に説明をしていきます。

まだご覧になっていない方は以下のリンクからご覧ください。

文章の読み方_まとめ - 高校教員の徒然日記

マーク式問題の解き方(センター対策)_評論文 - 高校教員の徒然日記

 

この読み方、解き方を徹底することでセンター試験で8割は超えます

ぜひ身につけてみてください。

 

問題については、著作権の関係上ここに載せることはできません。
ご自分で用意してください。

なお、黒本は前年度までの全統模試の過去問となっていますので、今日現在「2018年度第1回全統マーク模試」は書店で購入できません。実際に受験した方のみ持っていると思います。

 

では、始めます。

 


問1 

 

干渉→渉猟が難しいですが他は普通。不正解があったのならば対策が必要です。漢字は夏までに終わらせましょう。

目安は漢字検定2級です。せめて準2級レベルまでは何とかしましょう。

 


問2 

 

ポイントは3つです。 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)である。

②傍線部中に指示語がある。→直前の内容を確認する。

③形式段落のはじめの部分にある。→この段落で説明がされていくはずである。 

以上を踏まえて考えます。

 

②「この動き」とは「グローバリゼーション」のことであることは容易です。

 

③傍線部中の「主権国家体制」がどのように変わったかという内容を読み取ります。

 

形式段落のはじめは前の形式段落の終わりとつながっています

今回であれば「このことが、主権国家のあり方を決定的に変える契機となるだろう」からのつながりなので、傍線部の内容説明は「主権国家体制がどのように変わったか」ということになります。

 

傍線部は形式段落3のはじめにあるのだから、この段落は傍線部の説明であると考えます。「主権国家体制がどのように変わったか」を意識して読みます。

 

形式段落3の5行目「ところが」(逆接の後は大事でした!)以降の内容を押さえると、自分で答えを導けるはずです。

 

形式段落3だけでも答えを出せますが、形式段落4でさらに説明が述べられているので、ここまで読めば確実に分かります。

 

選択肢を見てみましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。この問題は、正解以外はすべて選択肢文末で間違いだと判断できます。

 

①「国家同士が協力しながら」→書かれていません

②「経済発展が困難になり」→書かれていません

④「経済格差がますます拡がり」→書かれていません

⑤「統治権を放棄せざるをえなく」→書かれていません 

 


問3 

 

ポイントは3つです。 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)である。

②形式段落のはじめの部分にある。→この段落で説明がされていくはずである。

③形式段落の繋がりを意識する。 

以上を踏まえて考えます。

 

形式段落5の真ん中の説明は「近代国家の国民」の説明となっていて、形式段落の終わりで傍線部と同じこと(「国民」として人間のあり方も変化せざるをえない)が述べられています。まさに形式段落の作り(この話するよ→説明→まとめ)となっていますね。

 

形式段落5で「近代国家の国民」の説明しかされていないということは、形式段落6に説明が続くということが分かります(どのように変化するのかが書かれていないのですから)。

 

つまり、形式段落5で「近代国家の国民」について説明され、形式段落6で「近代国家の国民」と対比される「変化した国民」が述べられるはずだと分かります。

 

このような意識で形式段落6を読みます。また、形式段落7は「そしてさらに」から始まっているので、「変化した国民」の説明の続きだと考えて読みます。

 

ここまで読めば、人々がA(形式段落5)からB(形式段落5・6)へと変容したことが分かります。

 

選択肢を見てみましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。この問題は、正解以外はすべて選択肢文末で間違いだと判断できます。

 

ちなみに、今回は「変化」の説明問題なので選択肢は「AからBへ変わった」という流れになっていることが予想されます。つまり、選択肢の後半はBの内容になっているはずなのでBの読み取りが重要だと考えます。

 

 

①「合理的に判断し行動することすらできない」→変化した国民のありかたはこれをすると書かれていました

②「演じ分けることでしか充実した生を送れない」→書かれていません

③「政治的意志と経済的活動を調和させることに腐心」→政治的意志は必要ないと書かれていました

⑤「国家の手厚い庇護を受けて生きているだけの脆弱な『生きもの』」→書かれていません 


問4 

 

ポイントは3つです。

 

 

①「どういうことか」という内容説明問題(イコール問題)である。→なお、「範例」の意味は「よい手本」である。

②傍線部を含む一文中に指示語がある。→直前の内容を確認する。

③形式段落のはじめの部分にある。→この段落で説明がされていくはずである。 

以上を踏まえて考えます。

 

②「このようなフーコーの考え方」の指す内容は直前の段落である形式段落9と10です。指示語の指す内容は基本的に直前でしたね

 

③傍線部直後に傍線部の説明があります。やはり、形式段落11が傍線部の説明の段落だと分かります。

 

以上から、自分で答えを導くことができるはずです。

 

選択肢を見てみましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。この問題は、正解と⑤以外はすべて選択肢文末で間違いだと判断できます。

 

 

②「近代政治の理念をより徹底したかたちで現実化しようとして作られた」→書かれていません

③「人間を『生きもの』ですらない単なるものにまで貶めてしまう」→「単なる生きもの」として扱うと書かれていました

④「人間を単に生きているだけの国民と見なして管理しよう」→「国民」としてではなく「単なる生きもの」として扱うと書かれていました

⑤前半と後半に分けるとどちらも本文で書かれています。

しかし、その繋がりがダメです。「強制収容所を規範とすることで」「近代の政治が…進んだ」のではありませんし、この問題はあくまで傍線部の言い換えだと意識できていれば間違うことはないでしょう。 

⑤のように選択肢の内容が本文で書かれていて、その繋がりだけが間違っているというものには注意が必要です。

「AだがB」の逆接、「AだからB」の因果関係、「Aの後にB」の時系列で順序を入れ替えるのが代表的です。今回は因果関係とも時系列とも取れます。

 

常に同じ流れで解くことが重要なので、この問題も同じ手順で解きました。しかし、今回はもっと楽に解くこともできます。

今回は「傍線部の言い換え」つまり「イコール問題」です。はじめに確認したように、傍線部中の「範例」は「よい手本」という意味です。これが分かっていれば、選択肢①の「近代の政治の特徴が、象徴的なかたちであらわれている」という表現のみが「近代の政治の(隠れた)範例」の言い換えだと分かります。

 

「どういうことか」というイコール問題は、あくまで傍線部の言い換えなんだということを意識しておくことも非常に有効なテクニックです

 


問5 

 

ポイントは3つです。

 

 

①傍線部中に指示語がある。

②空欄の前後に指示語がある。

③あくまで傍線部の問題である。 

 

以上を踏まえて考えます。

 

①「次のように」という指示語ですから、直後の形式段落14と15の内容を押さえます。

 

②空欄直前の「それ」、空欄後の台詞の「そうした現象」があることを確認します。「それ」の指す内容は直前の内容、「そうした現象」の指す内容がここで求められている解答です。

 

③①と②を踏まえれば答えを導けますが、あくまで傍線部「次のように」が問われていることを意識しておきます。

 


選択肢を見てみましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。この問題は、正解と④以外はすべて選択肢文末で間違いだと判断できます。

 

 

①「国家そのものが存在しない世界を生きるしかない」→書かれていません

②「『国民』であることを強いられている」→書かれていません

③「立場が逆転しつつ」→書かれていません

④後半だけでの判断は難しいかもしれませんが、「増加した結果、難民のような…」という因果関係が本文内容と違います 

 


問6(ⅰ)

 

表現の問題は、それぞれの選択肢の内容を本文に戻って確認するしかありません。

今回は対策できません。

 

問6(ⅱ)

 

構成を問われた際のポイントは2つです。

 

 

①選択肢の最後と本文の最後が同じ内容になっているか。

②本文を読むときに、大きな流れを意識しているか。 

 

ポイントの②はある程度の国語力がないと難しいかもしれませんが、本文を読みながら(傍線部を頼りにして大段落を意識して)「問題提起」「内容説明」「理由説明」「筆者の主張」のどの内容かを意識できることを目標にしましょう


今回の文章の最後を確認すると、明らかに説明している途中で終わっているような感じを受けることでしょう。つまり、上に挙げた「問題提起、理由説明、筆者の主張」ではなく「内容説明」で終わっていることと判断できます。

 

以上を踏まえて、選択肢を見てみましょう。

選択肢は文末(後半)から見ます。この問題は、正解以外はすべて選択肢文末で間違いだと判断できます。

 

 

①「打開策を提示している」→していません(筆者の主張で終わっていません)

②「原因を究明している」→していません(理由説明の内容で終わっていません)

③「最終的な結論を導き出している」→出していません(内容説明で終わっています) 

 

 


いかがでしたか。

 

文章の構造、形式段落の読み方、マーク式問題の解き方を使えば、簡単に答えを導くことができます

はじめは慣れないかもしれませんが、繰り返しこの方法で読み解くことで必ず慣れます。そして、一度慣れてしまえば後戻りすることはありません。どんな文章が出てきたとしても8割は得点できるようになっているでしょう。

 

今後も他の問題を使ってブログを書こうと思います。自分で解いてみてブログで確認するという流れで勉強してみてください。

 

要望や質問は「お問い合わせフォーム」から受け付けていますのでご活用ください。

検討を祈っています。

 

では、今回はこれで終わります。


最後までお読みいただきありがとうございました。

マーク式問題の解き方(センター対策)_評論文

こんにちは。北の大地で教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

Twitterでは新着記事や役立つ情報をお知らせしているのでぜひフォローしてください。

 

以前、このブログで「文章の読み方」について書きました。

今回は、その読み方を使いながらマーク式問題(センター形式)の評論を解く方法について書いていきます。

 

これからお伝えする読み方、解き方を徹底するとセンター試験で8割は超えます。

今日は全体的な方法を伝え、後日のブログで過去問や模試などを用いて実際に解いていきます。

いま受験生の皆さんは第1回全統マーク模試が終わった頃ですよね。

次回はその模試を使って解説する予定です。

 

では、さっそく始めましょう。

 


マーク式問題の解き方

 

①「文章の読み方」で読む。

 

まだご覧になっていない方は、以下のリンクからご覧ください。

どれも重要ですが、特に「文章の読み方③」は必見です。

これが読み方の基本です。

文章の読み方_まとめ - 高校教員の徒然日記

 

②一般的な問題構成を知る。

 

問1は漢字問題が5問です。漢字検定2級レベルまでで完答できます。準2級まででも高得点となることが多いです。

 

問2から問5までは「どういうことか」という内容説明問題か、「なぜか」という理由説明問題であることがほとんどです。

 

問6は表現や構成の問題もしくは内容合致問題です。

 


次に、それぞれの対策です。

 

問1はブログで対策の立てようがありませんので、漢字学習を頑張ってください。

 

問6も選択肢と本文とを照らし合わせることが基本となるので確実な対策はありませんが、問題の種類によってはポイントがあります。過去問や模試でその都度説明します。

 

問2から問5、つまり傍線部Aから傍線部Dの問題については基本的に以下のような意識を持つことが必要です。

 

問題文は4つくらいの意味段落で構成されており、そのそれぞれに傍線部がある。
つまり、それぞれの傍線部で問われることは、それぞれの意味段落の内容であることがほとんどです

 

第一段落 傍線部A

第二段落 傍線部B

第三段落 傍線部C

第四段落 傍線部D

あとは傍線部に指示語があるかということ、傍線部が形式段落のどの部分にあるかということによって、本文のどこに注目するかが決まってきます

詳しくは「文章の読み方」で確認してもらいたいですが簡単にまとめるとこうなります。

 

  • 傍線部もしくは傍線部を含む一文に指示語がある場合は、傍線部の直前の内容に注目し、指示内容を押さえる。
  • 傍線部が形式段落のはじめにある場合は、その形式段落の続きで傍線部の説明がなされているはずである。
  • 傍線文が形式段落の終わりにある場合は、そこまでの形式段落で傍線部の説明がなされているか、次の形式段落で傍線部の説明がなされているはずである。

この3点から分かるように、基本的に傍線部の前後の内容を押さえることで答えを導くことが可能です。このことを知っているだけで、格段に読みやすく、解きやすくなるはずです。


ただ例外もあります。たとえば次のような場合です。

 

第一段落 Aの説明

第二段落 Bの説明

第三段落 前者は………で、後者は………だ。

第三段落の「前者」の部分に傍線部が引かれ、その内容を問うような問題です。

これは傍線部前後ではなく、第一段落の内容から答える必要があります。

文章構造を意識していれば問題はありませんが、こういう場合もあるということは覚えておいてください。

 


③自分で答えを考えてから、選択肢の文末(もしくは後半)から見て消去していく。

 

選択式だからと選択肢をいきなり見るのは絶対にいけません

記述問題だと思って、まずは自分で答えを考えます。

答えは上記の読み方をすることによって比較的容易に作ることができるようになるはずです。

 

日本語で重要なのは文末です。前半にどんな素晴らしいことが書かれていても、すべては最後で決まります。ですから、自分で答えを考えたら各選択肢の文末(もしくは後半)の内容と自分の答えを照合して、ダメなものをどんどん消去していきます。

これだけで選択肢は1つか2つに絞ることができることがほとんどです。

 


④文末(後半)だけで判断できないものは前半を見て判断する。

 

文末で判断できなかった、もしくはいくつかの候補が残ったという場合は、残った選択肢の前半を見て判断します。

 


まとめます。

 

①傍線部で問われていることが内容説明問題か理由説明問題かを確認し、
②「文章の読み方」を意識して、自分で答えを考えて、
③選択肢の文末(後半)と自分の答えを照合して、
④複数の選択肢が残った場合は前半も見ます。

 

すべての問題について、この流れを徹底します。

数をこなせば必ず慣れますので、ぜひ実行してみてください。

 


今日の内容は以上で終わりですが、これだけではピンとこない方もいることでしょう。後日、実際の問題を使いながらこの方法で解きます。

 

なお、問題については著作権の関係上ブログに載せることはできません。皆さんが持っていると思われる問題を使いますのでお手元に用意してもらう必要があります。ご了承ください。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

次回を楽しみに待っていてください。

 

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