名寄市立大学_小論文_平成30年度_一般入試後期日程
こんにちは。きんこです。
名寄市立大学(平成30年度後期日程)の小論文の解説です。
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では、解説を始めます。
今回の課題文は、「この国の冷たさの正体 一億総『自己責任』時代を生き抜く」和田秀樹著 です。
問はこうなっています。
子ども時代の競争について、あなたが考えることを800字以上1000字以内で述べなさい。
1.テーマは「子ども時代の競争」だと考えられるから、課題文で筆者がこれについてどのように述べているかを意識しながら読みます
設問の「○○について」の部分が課題文のテーマになっていると考えるのでした。
ですから「子ども時代の競争」について筆者がどのように述べているかを意識して読み進めます。
私が注目し、まとめた部分です。
非常に読みやすいので一気にまとめることができると思います。
1ページ前半
現在の子どもは競争を避けた教育がされる。
1ページ後半
社会に出ると激しい競争があるが、競争のトレーニングを積まずに大人になった人は、そこではじめて心理的ダメージを負ったり、心が折れたりしてしまう。
子どもの自殺よりも大人の自殺の数が圧倒的に多い。子ども時代に「自殺という選択肢を選ばない」メンタル耐性をつけた方がいい。
2ページ中略後
競争させることが子どものためになるのだから、子どもにも厳しい競争を経験させることが必要だ。
競争のベクトルを増やし、それぞれを認めることが必要だ。
2.読み取った内容をテーマに即して筆者の主張としてまとめます
中略後にずばっと述べられていました。
子どもに厳しい競争を経験させることが必要だ。
3.筆者の主張の理由をまとめます
社会では必ず競争することになる。
子どものうちから競争のトレーニングを積むことが自殺をしないようなメンタル耐性をつけることにつながる。
4.以上の内容をまとめます(テーマに沿った課題文の要約)
子ども時代に競争を経験しないまま大人になった人が激しい競争にさらされる社会に出ると、心理的ダメージを負ったり心が折れたりしてしまう。子どもの自殺よりも大人の自殺の数が圧倒的に多いことを考えると、子ども時代に「自殺という選択肢を選ばない」メンタル耐性をつけることが重要だ。社会では必ず競争することになる。その中で生きていくことができる力をつけさせるために、子どもに厳しい競争を経験させることが必要だ。(199字)
もっと短くまとめるとこうなります。
激しい競争社会で生きていく力をつけるために、子ども時代に厳しい競争する経験をすることが必要だ。
5.以上の筆者の主張を踏まえて、自分の意見を決めます
筆者の「子どもに厳しい競争をさせるべきだ」という主張に賛成か、反対かという立場を決めます。
賛成の方向性で述べることが望ましいでしょう。
筆者の意見に反対できるだけの材料を持っているのは難しいと思います。
(明確な根拠をもって反対できそうならそれでも大丈夫ですが、このブログでは賛成の方向で考えていきます)
6.自分の意見の根拠を具体例を交えて考えます
まずは身近な例からはじめて、それを抽象化していく形で「子ども全体」に繋げていきましょう。
競争したおかげで成長できたり強くなったりした経験は誰しもが持っているのではないかと思います。
課題文で述べられているような「競争原理を否定した教育」を受けたならば、それによる弊害を書くこともできます。
ただし、弊害だけを書くのではなく、それをどのように乗り越えたのかを書く必要があります。そこに競争の経験を交えることができるとよくなりそうです。
課題文にあるように、競争の内容は勉強だけでなく様々あることを示すことができるとよいでしょう。
7.6で考えた体験を抽象化していきます
6で考えた自分の経験から、子ども時代に競争する意味へと発展させて考えていきます。
子ども時代に競争することで、メンタルが強くなる、自信がつく、成長できる、切磋琢磨の重要性に気付ける、本当の友情のようなものが芽生える…など、それが生きていく上で大切なことだという流れで書けそうです。
8.テーマに対する自分の意見をまとめます
以上の内容を踏まえ、改めてテーマに対する自分の意見をまとめます。
子ども時代に競争することにどのような意味があり、なぜ必要なのか(どういうプラス面があるのかをしっかりまとめましょう。
以上の内容を考えたら次のような構成で書いてみましょう
第1段落 テーマに対する筆者の主張をまとめる
第2段落 テーマに対する自分の意見と簡単な理由を書く
第3段落 自分の意見の理由を体験を交えながら書き、抽象化して子ども時代に競争する意味にまで広げる
第4段落 再度テーマに対する自分の意見をまとめる(今後の自分と繋げた内容を書いてもいいが長くは書かない)
このような流れで書くのが基本になります。
題材やテーマが変わったとしても、このような流れで考えをまとめることができるようにしましょう。
まずは「基本的な書き方」を身につけることをオススメします。
では、最後に大事なことを確認しておきますね。
まず、設問に答えるということです。
自分の意見が、問われていることに対する答えになっているかをしっかり意識します。
次に、設問からわかるテーマに沿って課題文の内容を把握することです。
名寄市立大学の場合、筆者の主張と自分の意見が同じ方向になることが多いでしょう。
最後に、自分の意見の理由は身近な例から考えつつ、課題文で述べられている内容を関連づけ、身近な例を抽象化してテーマに繋がるようにまとめるということです。
名寄市立大学の場合、何かのデータなどで論じることが難しいテーマが多いので、身近な例を挙げることになります。
以上の3点を抑えてあれば内容は大丈夫でしょう。
書き方、表現などはブログではどうしようもありませんので、身近な方(学校の先生とか)に添削してもらいましょう。
入試、頑張ってくださいね。
では、終わります。
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