名寄市立大学_小論文_傾向と対策、注意点(前期・後期・推薦)
こんにちは。北の大地で高校教員をしています「きんこ」と言います。
今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。
今回は名寄市立大学小論文の傾向と対策について書いていきます。
名寄市立大学_小論文の書き方② - 高校教員の徒然日記と重複する内容がありますが、最後まで読むと名寄市立大学の小論文に向けての道筋が見えてくると思います。
1.出題内容
- 課題文型小論文です。
- 前期・後期…課題文の内容を踏まえたうえで、設問の条件にしたがって、自分の意見を800字以上1000字以内で述べます。
- 推薦…(問1)課題文の内容を、設問の条件にしたがって、200字以内で述べます。(問2)課題文の内容を踏まえたうえで、設問の条件にしたがって、自分の意見を600字以上800字以内で述べます。問1と問2を合わせると800字以上1000字以内となります。
- 試験時間は90分です。
2.出題傾向
- 課題文の内容を、設問の条件にしたがって要約させるような設問になっています。
- 課題文の内容をしっかりと読み取ることが最も重要なポイントになっています。
- 課題文の内容と設問条件はリンクしています。
- 設問条件は、単に「○○について」の場合、「筆者が言うような○○について」の場合、設問作成者による特定の条件がついている場合の3パターンがあります。
- 課題文や問われることは、細かな知識が要求されるものではなく、人間性に関わることがほとんどであり、受験生にも身近な課題が与えられることが多くなっています。例えば、「生きるとは」「働くとは」「学ぶとは」「自由とは」「若者の○○とは」「大人とは」「個性とは」「リーダーとは」「最近の○○のような風潮とは」などです。思想や哲学的な内容が多く、ある意味で考えやすいテーマとなっています。
- 「自分の意見」の方向性が決まっている設問が多くなっています。これは、名寄市立大学の理念や目標、教育方針を踏まえると、明らかなことが分かります。詳しくは「3.対策」で述べます。
3.対策
- 必ず課題文の要約が課されるので、要約練習は必須です。ただし、ただ課題文を要約するのではなく、設問条件となっている事柄に注目して要約する必要があります。たとえば、設問が「リーダーについて」であれば、課題文で「リーダー」についてどのように述べているのかを読み取って要約するということです。
- 名寄市立大学の理念や目標、教育方針から、「自分の意見」の方向性が決まる設問が多いので、これらについて確認しておくことは必須です。以下にキーワードを記しますが、名寄市立大学のHP(大学の理念・目的・教育目標|名寄市立大学、保健福祉学部 |名寄市立大学、学生の受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)|大学情報|名寄市立大学)やパンフレットなどで、しっかりと読むことをオススメします。名寄市立大学では、小論文だけでなく面接も課されていますので、どちらにしても、これらについては必ず確認する必要があります。
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キーワードとしては、倫理性、人間性、「ひと」への理解、課題発見、課題解決、主体的、論理的、世界の中での自己、保健・医療・福祉の連携と協働、社会問題、地域、体験、人類が抱える諸問題と異文化などを挙げることができます。これらが大学の方針や学生の受け入れ方針であることを踏まえて、「自分の意見」を考えることになります。「2.出題傾向」で確認したテーマと合わせて見てみると、意見の方向性が決まることも分かると思います。
- 過去問題を解いてみることが最も有効な対策となります。さまざまな考え方に触れて、そのテーマについて深く考えてみましょう。また、自分だけの意見で終わるのではなく、先生や友人、家族ともそのテーマについて話し合うことで、自分の考えを深め新たな知見を得ることができます。
4.注意点、その他の情報
以下の注意点などについては、これまでに多くの受験生を指導してきたことを踏まえてのものです。
実際の受験生がどのような点でつまづきやすいのか、また、どのようなことを知っておくと対策を練ることができるのかを書いていきます。
- 最も注意すべき点は、あくまで設問に対する自分の意見を述べるということを忘れてはいけないということです。「2.出題傾向」や「3.対策」で見たように、課題文は必ず設問条件とリンクしています。ですから、課題文をただ読むのではなく、何をキーワードに読み取る必要があるのかを絶対に押さえなければいけません。課題文を読む前に、設問の「○○について」の部分をしっかりと確認し、それについて課題文ではどのように述べているのかを読み取るという意識を持ちましょう。ここでズレてしまったら、すべてが終わってしまいます。
- 段落構成は3~4つにします。これ以上少なくなることも多くなることもないと思います(名寄市立大学_小論文の書き方② - 高校教員の徒然日記)。
- 設問条件に沿って課題文の内容を読み取ることができたら、自分の意見を考えます。ここでは、「3.対策」で見た名寄市立大学の教育目標やアドミッションポリシーを踏まえて考える方が無難です(というか、そうしたほうが断然書きやすいし、一般的な考えとなります)。誰もが考えつかないような奇抜な意見は必要ありません。素直に、普通はきっとこう考えるという内容でまとめましょう。
- 名寄市立大学の小論文は、設問条件にしたがって筆者の主張を読み取ることがすべてです(このブログの各年度の解説で、「『○○について』であることを確認する」と繰り返し述べているのは、このことを何度教えても、ズレてしまう生徒が多数いたためです)。そこをクリアできれば、自分の意見は容易に決めることができるはずです。あとは、その意見を根拠づける理由を述べることができるかにかかってきます。どんなに素晴らしい自分の意見を持てたとしても、それを根拠づけるものがなければ小論文にはなりません。適当な具体例を述べることができるか考えつつ、自分の意見を考えることが重要です。
- 推薦受験の対策であっても、前期・後期の対策であっても、合格するためにつけるべき力はまったく変わりません。
- 推薦受験…問1で課題文を設問条件にしたがって要約をし、問2で設問条件にしたがって自分の意見を述べます。2つ合わせて800~1000字以内です。
- 前期・後期日程試験… 設問条件にしたがって課題文の内容をまとめ、それに対する自分の意見を、800~1000字以内で述べます。
- 推薦受験の試験では、前期・後期日程の試験で問われている内容が、2つの設問として明確に分けられているだけだということが分かります。
- 過去問を解く際には、前期日程、後期日程、推薦受験の試験のどれを用いても、必要となる力をつけることが可能です。上記で見たように、問われている内容や小論文の基本的な構成がどれも大きく変わらないからです。
第一段落 設問で聞かれている内容(筆者の主張)の読み取り
第二段落 それについての自分の意見と理由
第三段落 理由となる具体例
第四段落 自分の意見のまとめ、今後のあり方など
前期日程、後期日程はこのような構成になります。推薦入試では、問1で第一段落の内容を、問2で第二段落~第四段落の内容(つまり、三段落構成)を書きます。
名寄市立大学の過去問の公表は、直近3カ年のみとなっています。
ただし、URLのアドレスの年度の部分を書き換えるだけでHPでは公開されていない過去問題(H25まで)を見ることができます。H25以前のものも検索可能ですが、課題文の全文は出てきません(出典と、課題文になっている部分のはじめと終わりだけ出てきますので、それをもとに課題文を特定する作業が必要になります)。
学校に名寄市立大学の過去問題が保管されていることがあります。H25以前の問題をやってみたいという場合は、学校の先生に聞いてみましょう。
いかがでしたか。名寄市立大学小論文の傾向と対策について、ぼんやりとでも見えてきたのなら、嬉しい限りです。あとは、時々ここに戻ってきながら、過去問題の演習あるのみです。書いて書いて書きまくってください。そして、世の中の様々なテーマについて考えたり話し合ったりしてみてください。世の中のこと、自分のことに大きな関心を持ち、他者の意見を受け止め、それを踏まえて自らの意見を論理的に述べることができる人材を、大学、いや、世界が求めています。名寄市立大学の小論文は、その力をつけることに適した良問です。ぜひ、頑張ってください。
では、今回はこれで終わります。
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