高校教員の徒然日記

PMA~Positive Mental Attitude~

名寄市立大学_小論文_平成31年度_推薦入試_速報

こんにちは。北の大地で高校教員をしています「きんこ」と言います。

今日は私のブログを見てもらい、ありがとうございます。

 

平成30年度推薦入試が終わりましたね。

受験生の皆さん、いかがでしたか。

結果が待ち遠しいことでしょう。

 

今日は小論文の解説速報です。

簡単にですが書いてみましたので参考にしてください。

*あくまで速報ですので、しっかりしたものは後日書きます。

 

 

今年度の課題文は榎本博明氏のものでした。

評論文頻出テーマである「キャラ」がテーマでしたし、自分のこととして捉えやすい内容でしたので読みやすかったのではないでしょうか。

 

ただ、課題文の構成はここ3年間のものとは若干異なりましたね。

ここ3年間はブログでお伝えしてきたとおり「一般論→違和感→その理由」という構成が多かったのですが、今回は「キャラを演じること」についての説明がメインとなっていました(違和感は述べられていますが)。

 

では、まずは文章の読解からです。

内容を箇条書きでまとめていきます。

 

 

・現代の若者は空気を読む傾向が強い

・その場その場で周囲から受け入れられる自分を考えるのは面倒だから、友達集団の間で認知されているキャラは便利である

・相手との関係を考えずに済むキャラは気楽

 

・キャラに反する言動は一切控えなければいけないという窮屈さもある

・キャラは自分を抑圧する装置でもある

・自分の一面しか友達に対して出すことができない

・人間は多面的な存在なのに、キャラに徹することで周囲に溶け込み、自分の立ち位置を確保することで、ホンネを出せない苦しみが生じる

 

・キャラ変えしたいとなる

・今の自分で出しにくい面を出せるようになりたい

 

・キャラがなければやっていけないという思い込みを持っている

・キャラから抜け出せないのは、空気を読みホンネを抑えなければいけない圧力が強いから?

・ビジネスの会議や交渉の場ならともかく、友達とのつきあいでもキャラに縛られホンネを出せないなんて淋しい

 

こんな感じです。

 

では問です。

 

 

問1 傍線部「キャラを演じるのに疲れながらも、キャラから抜け出すことができない」のはなぜか。筆者の考えを200字以内で説明しなさい。 

 

考えていきます。

 

1.一言で答える

 

キャラがなければやっていけないという思い込みを持っているから。

 

2.これはなぜか

 

キャラが必要だから。

 

3.「キャラ」はなぜ必要なのか、「キャラ」とは何か

 

現代の若者は空気を読む傾向が強いが、その場その場で周囲から受け入れられる自分を考えるのは面倒である。
友達集団の間で認知されているキャラを持つことで相手との関係を考えずに済む。
キャラに徹することで周囲に溶け込み、自分の立ち位置を確保できる。

 

ここまでが解答のメイン内容です。

 

4.「キャラを演じるのに疲れる」のはなぜか

 

これは傍線部の前半の内容です。確認しておくべきでしょう。

 

人間は多面的な存在であるのに、キャラに縛られホンネを押さえなければいけないから。

 

 

★以上の内容を200字以内でまとめます

 

 

人間は多面的な存在であるのに、キャラを立てるとホンネを抑えなければいけない。しかし、空気を読む傾向が強い現代の若者は、友達集団の間で認知されているキャラを持つことで相手との関係を考えずに済む上、周囲に溶け込み、自分の立ち位置を確保できるためキャラを演じる。現代の若者はこのようなキャラを必要とし、それがなければやっていけないという思い込みを持っているため、キャラから抜け出すことができないのである。(199字) 

 

 

問2です。

 

 

問2 キャラを演じることについて、あなたの考えを600字以上800字以内で述べなさい。 

 

1.自分の立ち位置を決める

 

演じることについて賛成か反対かを決めます。

 

筆者は演じることに反対だが、どちらでも書くことができそうです。

 

ただし、課題文で述べられている「キャラ」について正確に捉える必要があります。


・友達集団の間で認知されているキャラは便利である

・友達の前では、自分のホンネを隠して…

・ビジネスの会議や交渉の場ならともかく、友達とのつきあいでもキャラに縛られホンネを出せないなんて淋しい

 

などの表現から「キャラ」は友達間のものと限定されます。

 

ここは注意ポイントですね。友達間以外まで広げて考えてはダメですよってことです。

 

このことを押さえることができると、演じることに賛成の場合、「うわべだけのつき合いでいい」ということになってしまいそうです。友人や親友とも「これでいい」というのは、どうなんだろうか…とは思います(もちろん様々な考え方がありますので賛成でも構いませんよ)。


2.自分の意見についての理由を述べる

 

体験などを用いて、プラス面で書くことができるようにします。

「○○はマイナスだから」という理由にはしないようにします。

「上」の理由を説明するときに「下でない」ではいけないということと同じです。


ホンネを話したことでプラスになったという経験はありそうでうよね。

また、ホンネをいわないからこそ、うまくいった(プラスになった)という経験もありそうですよね。

 

やはり、どちらの立場でも書けそうです。


3.今一度自分の意見をまとめて終わり

 

自分の意見を抽象化していく過程を大切にしてまとめます。

 

 

 

以上で解説速報は終わりです。

いかがでしたか。参考になったなら嬉しいです。

 

なお、大学受験は「合格」が決まるまで終わりません。

名寄市立大学では前期日程も後期日程も小論文が課されます。

小論文学習はぜひ続けてみてください。

 

また、自分が書いた小論文がこのブログで示したものと大きくズレていたとしても、それで合否が決まるわけではありませんから落ち込む必要はありません。

あくまで参考としてお読みください。

 

 

では、これで終わります。

今回以外の名寄市立大学の小論文の記事については、こちらからご覧ください。

 

kinkoshin.hatenablog.com

 

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